【皐月賞予想】桜花賞とはうってかわり王道ローテ多数
過去10年で5勝を誇る共同通信杯組から狙いたいのは…
大接戦だった桜花賞を上回る計11頭の「重賞、Lレース」勝ち馬がいる。ただ、重賞2勝馬はいない。桜花賞の勝ち馬の直前レースは多岐にわたり、今年で7年連続して「異なるステップから…」となったが、皐月賞はそういう図式ではない。逆に集中してきた。
過去10年の皐月賞馬の直前レースは、日本ダービーを大目標に、共同通信杯組が5頭。ホープフルS組が2頭。計7頭もが大きく間隔を空ける手法を取り、活力温存の日程を選んでいる。
ただ、現体系になって過去75年、まだ勝ち馬のいないキャリア2戦だけのイクイノックス、ダノンベルーガには、仕上がりより、充電期間中の成長がつかみきれない難しさがある。また、主軸にするには極端な馬番を引いてしまった。
出走スケジュールが変化した最近10年、共同通信杯を「1、2」着して皐月賞に直行した11頭の成績は【5-0-1-5】。飛び抜けた成績を誇る。今年の該当馬はダノンベルーガ(父ハーツクライ)、ジオグリフ(父ドレフォン)。
スケールは前者だが、東京コースだけで2戦してきたように右トモの関係で初の右回りに少々心配があり、最内枠は微妙な馬番。気合をつけて先行するとは考えにくい。
一方、ジオグリフは対戦した共同通信杯でスケール負けの印象はあったが、1キロ重い57キロで、馬群を割って差は0秒2だけ。スパートのタイミングしだいで差はなかったのではないかと思えた。置かれながらロングスパートをかけて4馬身差独走だった札幌2歳Sのレース運びから、前回の東京より明らかに右回りの中山向き。今週の動きは前走時よりずっと活気があった。
ジオグリフ、デシエルト。初年度の産駒2頭を皐月賞に送ってきた種牡馬ドレフォン(USA産。ダート8F以下で全6勝)の評価は難しいが、2頭の母の父はキングカメハメハ。かつ、祖母の父も同じサンデーサイレンス。共通している。
Storm Catストームキャット系のドレフォンには、大きく角度を変えながら発展してきた父系だけに、父Gio Pontiジオポンティ(芝8-11FのG1・7勝)の特徴や、日本で大成功した種牡馬の影響力を前面に出す産駒が多いとも考えられる。
ジオグリフから、イクイノックス、デシエルト、ダノンベルーガ本線に、続いてアスクビクターモア、キラーアビリティ、ドウデュース、ジャスティンロックまで手を広げたい。