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【日本ダービー予想】ジオグリフを基準に今年のダービー馬を探す

  • 2022年05月28日(土) 18時00分

少ないキャリアで上々の結果、今回期待通り上昇


 今年の皐月賞。発表は良馬場でも稍重に近く「前半60秒2-後半59秒5」=1分59秒7(上がり34秒9)だった。エフフォーリアの勝った2021年が稍重で2分00秒6(上がり37秒0)。同じく稍重だったコントレイルの2020年が2分00秒7(上がり35秒8)。前後半バランスも、馬場状態も異なるが、参考になる勝ち馬のレーティングは差がない「119-120」。ジオグリフの119は、2019年のサートゥルナーリアと同じ。今年のレベルもかなり高いことを示している。

 すると、最近10年の日本ダービーで3着以内に快走した30頭のうち、20頭までが皐月賞出走馬によって占められる形は、今年にも当てはまると思える。皐月賞馬は【2-3-1-4】。連勝は難しいが、最後に伸びて勝ったジオグリフ(父ドレフォン)を軽視するのは危険。候補として自在型の同馬を能力の基準にしたい。

 2着イクイノックス(父キタサンブラック)、4着ダノンベルーガ(父ハーツクライ)は、2歳戦が誕生して以降、1947年の皐月賞から75年間、1頭も勝っていないキャリア2戦の馬だった。負けて納得のスケジュールであり、それを考えれば上々の結果。激戦を経験して、キャリア3戦。ともに今回は期待通り上昇している。

 一旦先頭のイクイノックスは0秒1差だけ。父母両系ともにまず距離不安はない。最外枠18番で人気は落ちるが、逆転できる可能性十分。ルメール騎手にはオークス馬スターズオンアースと同じ18番。好位確保は難しくない。

 ダノンベルーガの皐月賞は、直前まで出否未定だったほど。予定通りではなく、さらに死角のあった右回り。芝の良くない最内枠で最後まで外に出せなかった。あれで0秒3差なら逆転できる。2戦目に東京の共同通信杯快勝。2着がジオグリフだった。

 上がり最速で0秒3差3着のドウデュース(父ハーツクライ)は、力負けというより大きな悔いが残る位置取り。朝日杯FS勝ち馬だが、ファミリーに距離不安はなく、ダノンベルーガと同じくハーツクライ産駒だ。

 ハーツクライ産駒の日本ダービー成績は【1-3-0-12】。7勝もしているディープインパクト産駒には大きく劣るが、ディープ産駒の日本ダービー出走は今年が最後になる可能性大。ここで一矢報いたい。ハーツクライはディープインパクトを倒した、ただ1頭の日本馬である。皐月賞の反動はなく、先週、今週と素晴らしい動きを見せたダノンベルーガを中心にしたい。堀調教師の日本ダービーは、ドゥラメンテで勝って【1-1-1-4】。

 人気の皐月賞の上位4頭の間に食い込むなら、別路線組ではなく、皐月賞5着のアスクビクターモアか。東京の方がペースの主導権を握りやすい。弥生賞のように2〜3番手でも大丈夫。穴馬に前回は坂であきらめていたジャスティンパレス。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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