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【緊急コラム】インスタントジョンソン・じゃい氏への莫大な追徴課税 課税システムの本当の問題はどこにあるのか

  • 2022年06月14日(火) 18時03分
教えてノモケン

▲課税システムの問題点を考える


 馬券の払戻金に対する課税のあり方については、当連載開始当初から繰り返し扱ってきたが、最近になって少々トリッキーな案件が、メディアの注目を集めている。当事者はお笑いトリオ「インスタントジョンソン」のじゃい氏(50)。競馬、麻雀、パチンコなど賭け事系なら種目を問わない「ギャンブル芸人」として活動している。

 同氏が6月5日、動画投稿サイトYouTubeの自身のチャンネルを更新。馬券の払戻金を巡って、税務当局から「マンションが買える」程度の高額の追徴課税を受けたことを明かした。該当動画のサムネイルに「破産」という刺激的な表現が使われたこともあり、6月13日午後の時点で再生数が73万件以上を記録。地上波のワイドショーなどでも取り上げられた。

 追徴課税の対象となったのは、2020年12月15日の川崎。南関東で発売されている「トリプル馬単」に約4075万円のキャリーオーバーが発生していた状況で、じゃい氏はわずか2人の的中者の1人となり、6410万6465円の払戻金を手にした。一連の過程は自身のチャンネル「じゃいチューブ」で公開されており、後に「6410万円男」としてYouTubeの他チャンネルに登場するなど、「競馬芸人」としての立ち位置を確固とするモメンタムとなった一撃に他ならなかった。

 だが、的中が公知の事実となったことで当局が調査に動き、追徴課税という事態に至った模様だ。

アテンションエコノミーの明暗


 6月5日の動画を見て、最初は状況が飲み込めなかった。じゃい氏は「申告はきちんとやっている」と述べており、なぜ追徴となったのか、理解できなかった。6月11日に、一連の状況を補足説明する動画が公開され、初めて追徴の理由がわかった。同氏は「当初は一時所得で申告していたが、周囲の勧めもあって『雑所得でも行けるのでは』と考え、払戻金を雑所得として申告していた」と明かした。

 外れ馬券を経費に計上出来るか、言い換えれば、的中券の購入額のみを経費とする「つまみ食い課税」は是か否か。こうした件を巡って何度も登場した、おなじみの論点である。税務当局はこの点を問題視し、数カ月の期間をかけて上級庁の判断を仰ぎ、一時所得と決定を下したようだ。

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1964年1月19日、東京都出身。87年4月、毎日新聞に入社。長野支局を経て、91年から東京本社運動部に移り、競馬のほか一般スポーツ、プロ野球、サッカーなどを担当。96年から日本経済新聞東京本社運動部に移り、関東の競馬担当記者として現在に至る。ラジオNIKKEIの中央競馬実況中継(土曜日)解説。著書に「競馬よ」(日本経済新聞出版)。

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