【安達太良S予想】自身の記録を伸ばし、父の記録更新に貢献を
ダート競馬の偉大な父サウスヴィグラスの最終世代
前走、初の福島ダート1150mを「1分07秒3」の好タイムで快勝した4歳牡馬アティード(父サウスヴィグラス)の高いダート適性と、スピード能力に注目。
レコードは、今春のリヤドダートスプリント(サウジ)、6月の北海道スプリントCを制し、ダート12戦10勝のダンシングプリンスが2020年の同じ彦星賞で記録した1分06秒1。差はあるが、レコードは不良馬場でのもの。アティードは良馬場で、ゴール前は流し気味だった。
1分07秒3は、1200mに換算するとだいたい1分10秒台前半に相当する。それまでのダート1200mの最高時計は中山の1分11秒3。11戦3勝だった公営大井時の最高タイムは1分13秒5なので、よほど福島のダートが合っていたのだろう。天気予報通り、湿ったコンディションならかなりの時計短縮が期待できる。
父サウスヴィグラスの日本全国での勝利数は、7月21日終了時点で史上断然トップの「5166勝」であり、クロフネの4501勝が2位。公営のダート中心とはいえ、3721勝のサンデーサイレンス、3427勝のディープインパクトを大きく引き離している。
史上ただ1頭、驚異の5000勝を突破したサウスヴィグラス(2018年に22歳で他界)の産駒が安達太良Sに3頭。4歳アティードは最終世代の1頭になる。全国にはまだ多数の4歳以上の産駒がいる。年間300-400勝台のペースは落ちているが、楽に5500勝には達するだろう。公営を中心に圧倒的な勝利数を誇るこの種牡馬の産駒(勝ち馬)は、平均して約5勝もしているからすごい。ラブミーチャンは18勝もした。
4歳アティードの祖母フォーティエースは、サウスヴィグラスの祖父でもあるフォーティナイナーの産駒。アティードは輸入されて大成功したフォーティナイナーの「3×3」でもある。自身の記録を伸ばすことは、驚異の種牡馬だった父サウスヴィグラスの記録更新に貢献することにもなる。
前回、1分07秒9(重馬場)のナイトブリーズ、好仕上がりのクインズメリッサ本線。カイアワセ、ビップエレナ、マイヨアポア、マーチリリーが連下候補。