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私にとっても永遠のヒーロー!オグリキャップ号馬像は、気高い像でした。

  • 2022年08月01日(月) 12時00分
5月から続いた、北海道旅行記もいよいよラスト。優駿メモリアルパーク訪問の巻です!

 みなさんこんにちは。

 暑い日が続きますが、競馬を楽しまれていますか?

 話題いっぱいの中京記念(GIII・芝1800m)は、小倉競馬場で行われ、6番人気のべレヌス号が勝利。西村騎手の手綱捌き、スムーズにハナにいくことができ良い手応えでしたね。馬の良さをよく知り、持つ力を発揮できたのでしょう。こんな騎乗し勝利したときは、めちゃ気持ちがいいんですよ。勝利インタビュー、最高の笑顔でフレッシュでしたね。関係者の皆様おめでとうございます。

日々是好日

▲中京記念を制したベレヌスと西村淳也騎手(C)netkeiba.com


 重賞連覇達成かと話題満載だった今村聖奈騎手騎乗のカデナ号は6着になってしまい残念でしたが、後方からの追い上げでよく頑張ったと思います。こんな競馬を経験し、でっかく成長してほしいですね。楽しみにしています。

 前日(23日)の「うまんちゅ」の番組内でも元気いっぱいに話され研究熱心だと感じました。女性騎手4人そろい華やかでしたね。女性騎手が揃うレースが、楽しみになってきました。ファンがたくさん集まるでしょ。僕もそのうちの一人になってるなー(おっさんや)。

 いよいよ開幕する新潟競馬では、アイビスサマーダッシュで藤田菜七子騎手と今村聖奈騎手の、史上初となるJRA重賞での女性騎手対決。オヌシナニモノ号、ゆかいなネーミングですね。他にもキタイやトキメキ、マウンテンムスメ、ライオンボス等々名前で馬券買うのも楽しいかも? 結果が楽しみです。

 みなさん色んな楽しみ方でサマーシリーズ夏競馬を楽しみましょう。秋には、凱旋門賞もありますます盛り上がってきますね。

 話は変わってちょっと前の北海道牧場巡り最終!

 浦河のCalm days farmのオースミコスモとの別れを告げ新冠郡新冠町にある優駿メモリアルパークへ行きました。

 途中の道路わきの街燈に馬の像が入りさすが馬の街って感じでした。サラブレッド銀座通りはどこを見ても牧場…車で走っても走っても中々たどり着かなくやっと到着。優駿スタリオンステーションのそばにありました。優駿も素晴らしい牧場でしたが、関係者が留守だったので、取材をお願い出来ず残念でした。

日々是好日

▲オグリキャップ号馬像の後にあるのが優駿スタリオンステーション


 実物大のオグリキャップ号が堂々と天をむいている。さすが、強さを感じました。笠松から中央へ移籍し、GI4勝の功績を残しています。

 1990年の有馬記念で引退レースに挑み武豊騎手の手綱で奇跡の復活を成し遂げる。17万人の「オグリ! オグリ!」。オグリコールが鳴りやまず地響きが起こったくらいだったそうです。今でもオグリ伝説が語り継がれています。やはり怪物と呼ばれる強豪!

 旅の途中で入ったラーメン屋でオグリ像のポスターを見たので、店主に話を聞くと熱く語ってくれました。

「この地の人は、みんなオグリで始まり、オグリで毎日生活していますよ。オグリ像を創るために募金活動もいっぱいしました。いつまでも走ってほしいからね」

 ラーメンより熱い、熱かったかなあ(笑)。

 私もオグリキャップには、深い縁を感じます。

 ちょうど中学校の時、まだ競馬のことはよく知らなかったのですが、武豊騎手とオグリキャップが、話題になっていました。

 バスケットボール部・地域のラグビー部に所属していましたが、体が小さくいつもぶっ飛ばされてばかりで悔しかった。反骨精神で「くそー、きっと大きくなってぶっ飛ばしてやるぞー」と思っていたが身長は、145cmしかなく高校受験を迷っていました。

 そんな時、馬好きの兄が「お前にしかできない仕事がある。でっかい俺には無理やけどなー」とアドバイスをくれました。

 今、思えばとんでもないことですが、オグリキャップにも会える? 武豊騎手にも会えるかも? と、でっかい夢をもって競馬学校を受験しました。

日々是好日

▲オグリキャップ号馬像と笑顔の常石さん


 馬を見たことも乗ったこともなかったので、母に連れられBBQ付きの体験乗馬に行き、馬に跨ると景色の違いにびっくり。とっても高いところから見下ろせる景色は最高でした。

「いつも俺はこんな高いところから見られていたのか」と思い、即競馬学校受験を決め、絶対騎手になりたいと思った。

 現実はそう甘くなくとっても厳しく苦労しましたが、仲間がいたから楽しかった。

 花の12期生は、最高です。今も大活躍なので誇りに思います。レースの応援にも力が入る。まるで自分が走っているかのようにレースを見てしまいます。

 馬は賢く人を恐れず、人との信頼関係が深いと思います。物言わぬ馬だけど心は通じ合っていて、堂々と凛として人を受け入れ癒してくれます。

 騎手を引退してから16年になりますが、やっぱり馬に魅了され乗馬クラブに通っています。馬から力をもらい感動し心が豊かになる瞬間を味わうと馬人間やめられないですね。馬の背中にいると自然と笑顔になれるんです。顔つきが変わるねといわれます。

 角居元調教師をはじめ、栗東にあるTCC(引退競走馬を考えるプロジェクト)でセラピー活動など馬と共存する豊かな社会作り、オースミコスモのようにお母さんを引退して養老牧場で暮らせるのも、競走馬になれなかった馬が馬生を過ごすことができるのも、そういう環境を作っておられる方が多くいるおかげです。うれしいです。

 競走馬としても、その後引退してからも、人の心に残った馬は語り継がれていくんでしょうね。

 オグリほど愛された馬はいないと思います。私にとっても永遠のヒーローです。

 そんな思いを持ちながらオグリキャップ像を見つめてきました。気高い像でした。

日々是好日

▲「私にとっても永遠のヒーローです」


 他にもたくさんのファンが来られていました。いつまでも愛されるオグリキャップ号です。どこからかオグリコールが聞こえてきそうでした。

 周りには過去の名馬の墓石(マヤノトップガン、ナリタブライアン、キングヘイロー、カネヒキリなど)が沢山あり一頭ずつお参りしてきました。

日々是好日


日々是好日

▲▼ナリタブライアン、マヤノトップガンのお墓


 オグリキャップ号は、多くの名馬に囲まれ天国でもにぎやかに馬話しているんでしょうね。いやレースで競っているともっと面白いな。

 2010年に急逝し、2011年7月に多くの方の思いでオグリキャップ号馬像、優駿記念館ができたそうです。

 オグリキャップ号を巡る旅で、居心地の良い旅に終止符です。たくさんの牧場にお世話になり快く取材に応じていただき感謝です。何度でも行ってみたい場所ですね。

***

オカン 思い切って北海道までドキドキ、ワクワク、ハラハラの初レンタカー旅でしたが、非日常の空間に出会い、とっても居心地の良い旅を経験することができました。

 牧場の持つ役割の多いことに気づき馬の貴重さを感じました。もっともっと馬のことが知りたくなりました。

 息子が騎手を引退してから障がい者乗馬をはじめましたが、馬に跨る瞬間は騎手になっているなーと感じるときがあります。諦めの悪い息子と馬のために、もうちょっと頑張る(笑)。

 競馬のことはよくわからないが、馬の強い精神力・人に与える感動のパワーにふれることができ夢を乗せて車を走らせることができました。

 つねかつこと常石勝義&オカン

(次回の更新は9/1(木)を予定しています)

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1977年8月2日生まれ、大阪府出身。96年3月にJRAで騎手デビュー。「花の12期生」福永祐一、和田竜二らが同期。同月10日タニノレセプションで初勝利を挙げ、デビュー5か月で12勝をマーク。しかし同年8月の落馬事故で意識不明に。その後奇跡的な回復で復帰し、03年には中山GJでGI制覇(ビッグテースト)。 04年8月28日の豊国JS(小倉)で再び落馬。復帰を目指してリハビリを行っていたが、07年2月28日付で引退。現在は栗東トレセンを中心に取材活動を行っている。

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