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【北九州記念・NST賞予想】先週は12番人気シュリ◎で大的中! 今週の注目馬の追い切り評価は?

  • 2022年08月17日(水) 18時00分

ナムラクレアの1週前が「えげつない」!?


 今週はなんといっても札幌記念。出走予定馬はみな北海道で追い切っているので、ここで取り上げることはしませんが、わくわくするようなメンバーが揃いましたよね。今週末は札幌競馬場でのお仕事が入っているので、札幌記念は現地観戦。パドックを観ることができるのが、なによりですし、あとは予想。近2年の好走馬には明確な調教傾向があるので、それを重視して予想を組み立てるつもり。

 北九州記念はハンデ戦。こちらはCBC賞の再戦なるか、それとも、といった感じ。個人的にはCBC賞をウマい馬券◎できっちり仕留めることができたことを考えると、当時と同じ調教適性を重視して予想すべき、かと思っています。

【NST賞/ヒロシゲゴールド】

 一昨年2着、去年3着のクラスターCに出走できないという事態からハンデ戦のここへ出走することに。左回りで惨敗したのはマイルの武蔵野Sだけですから、個人的にはベストなレース選択だと思いますし、一昨年には同レースを56キロで勝っています。

 当時は中1週ということもあって、軽い調教内容でしたが、最終追い切りが坂路で4F目最速ラップを踏んでいました。今回は4F51.6秒ですが、4F目最速ラップ。2F目以降が12秒台で加速することができているあたりに好調を感じますし、今後のためにはここは勝って賞金加算しておきたいところです。

調教Gメン研究所

好調を感じるヒロシゲゴールド(8月9日撮影)


【北九州記念/ナムラクレア】

 ある程度予想していたとはいえ、函館SSは圧巻の強さ。ベストは芝1200mということで間違いないと思いますし、今後は高みを目指して、この路線を戦っていくことになります。そういった意味では今回のハンデ戦、53キロなら牡馬換算でも55キロですから、試金石というよりも結果を出さなければいけない条件。そのくらいの素質があると思っています。

 1週前追い切りが坂路でとんでもない2F時計。23.2秒は8月10日の栗東坂路でも抜けて速い一番時計。しかもこのラップを11.8秒から11.4秒と加速するところが「えげつない」という関西人にとっての最大級の誉め言葉を使いたいところ(笑)。最終追い切りが坂路4F55.2秒、1F12.6秒と遅くなりましたが、過去にはファンタジーS2着時が今回と同じような最終追い。1週前にこれだけの時計を出したわけですし、この最終追いで十分だと思います。

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「えげつない」ナムラクレア(8月16日撮影)


【北九州記念/タイセイビジョン】

 昨年のCBC賞が1分6秒3で走破して4着、今年のCBC賞が1分6秒4で走破して2着。ということで、この馬自身は昨年も今年もCBC賞では同じようなパフォーマンスを見せたと思いますし、それを引き出したのが川田将雅騎手という認識でよいと思います。

 今回も最終追い切りはCWでの半マイルでしたが、時計自体は今回の方が少し遅くなっています。ただ、ラストが最速になるラップを踏めているのは変わりなし。ライブでその動きを確認した時は少し頭の高い印象があったので、このあたりは後程映像で動きを再確認して、重賞捜査網で解説する予定ですが、おおまかには前走同様に走ることができる状態と思った方がよいでしょう。

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前走同様に走れる状態のタイセイビジョン(8月10日撮影)


【北九州記念/テイエムスパーダ】

 中1週でも落ち着き払った様子が印象的だった前走。レース後、栗東へ戻ってきた様子を見ると、前走以上に逞しくなった印象を受けています。だからというわけではないんでしょうが、中6週の今回ですが、坂路での追い切り本数が10本。週中、週末と定期的に追い切りをこなせているあたりが充実している証だと思います。

 最終追い切りは坂路で4F52.1秒。4F目最速ラップが踏めており、この内容自体は2勝クラスを勝った時に似ています。フェニックス賞では1/2馬身負けたナムラクレアとの直接対決ですが、今回はこちらが2キロ軽い斤量。単純にその分、今回は有利にレースを運ぶことができると予想するのは自然な流れだと思います。

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充実しているテイエムスパーダ(8月16日撮影)


【北九州記念/アネゴハダ】

 前走は49キロで重賞3着。個人的には1番人気に支持されたことに驚きましたが、勝ち馬から0.7秒切られたことを思えば、ナムラクレアやテイエムスパーダとは能力差があることは否めないかなと見ています。ただ、それを補うのが斤量ですから、今回も49キロならテイエムスパーダとは数字上逆転しても不思議ないわけですし、芝1200mを連戦することでパフォーマンスが上がれば、といったところ。

 ただ、調教内容に関しては、1週前追い切りが坂路4F50.9秒だった前走に対し、今回は4F54.1秒。決して悪いわけではありませんが、やはり前走の1週前の負荷は評価しています。最終追い切り自体は前走時とほぼ同じなので、評価を下げるわけにはいきませんが、逆に評価を上げることもどうなのかな、と思います。

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アネゴハダは前走時とほぼ同じということがポイント(8月16日撮影)


◆次走要注意

・8/14 3歳未勝利【シュガーフロート】(3人/3着)

 馬体重は14キロ増えていましたが、412キロ。当然、成長分なのでこれで良かったと思います。もう少しスムーズなレースができれば、といったところでしたが、このあたりは2月以来のレースというのも影響したかもしれません。体を減らすことなく、次も使えれば。

[メモ登録用コメント] [芝1200m]最終追い切りが坂路4F目最速ラップなら勝ち負け

◆開催おすすめの調教適性

<小倉芝1200m>
◎最終追い切りが坂路馬場で2F目と3F目区間が1秒以上加速するラップ
○最終追い切りが坂路馬場で4F目最速ラップ

 夏開催小倉芝1200mの調教適性はこれになりますが、CBC賞では「2F24.9秒以下」というところも重視しました。重賞クラスになれば、2Fの速さはやっぱり重要になってくるかもしれません。

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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