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【マイルCS・東スポ杯2歳S予想】下半期ベストマイラー決定戦を前に躍動した動きを見せた1頭は?

  • 2022年11月16日(水) 18時00分

歳を重ねて成長を感じさせるソダシ


 先週のエリザベス女王杯。「荒れる」という見方は正解でしたが、的中しなければ、正解ではない、というのが馬券。なんとか皆様のお役に立ちたいと頑張っているつもりですが、申し訳ありません。

 実はそんな気持ちが強くなったのが、エリザベス女王杯のレース直前。ファンエリアに私の黒いロンTを着た女性を発見。なんと、ファミリーで競馬場にお越しになっていて、お子様は1歳くらい? でおねんねされていました。写真撮影はさせていただきましたが、やっぱり自分のプレゼントさせていただいたものを着てくださっている方がいるって、本当にうれしいです。だからこそ、お役に立ちたいと思ったということなんですが。

 でも、また勝利記念品をつくることができるように、大きな的中、タイトル奪取。なんとか頑張りたいと思います。

【東京スポーツ杯2歳S/フェイト】

 デビュー戦は期待通り、きっちりと結果を出してくれたリアルスティール産駒。少しレース間隔はあきますが、ここはポテンシャルの違いでクリアするだろうと思っていたのが、1週前追い切りまでのイメージ。ただ、その1週前がCWで併せ馬が劣勢。う〜ん、これが寒くなってきた時季の休み明けなのか、と思いましたが、相手はユニコーンライオン。そう、福島記念で逃げ切り勝ちを決めましたから、こりゃ、しゃあないなという感じ。

 最終追い切りは数字しか確認していませんが、4F52.3秒。これは自己ベストを更新していますし、2Fも24.7秒で25秒は切っています。3F目12.0秒から4F目12.7秒に減速した経緯は映像を見ないと判断できませんが、数字上はさほど気になりません。

調教Gメン研究所

最終追い切りの数字上は問題ないフェイト(11月8日撮影)


【東京スポーツ杯2歳S/ジョウショーホープ】

 クローバー賞の時に現地でパドックを観ることができましたが、母父アグネスデジタルが出たような、筋肉量は多いけど、柔らかさがあるといった体。デビュー戦の最終追い切りが坂路で4F50.8秒なんて速い時計をマークしていますが、この体だからこそ、距離がマイルより延びても対応できるんだと思います。

 今回はCWでの追い切りを中心に消化。最終追い切りもCWで3頭併せの真ん中。D.レーン騎手が跨って、ゴール前は余裕のある、非常にいい動き。左回りがダリア賞の6着でしたが、当時はレースの流れに乗っていなかった印象もあるだけに、ここであらためて、ということでよいでしょう。

調教Gメン研究所

ゴール前は余裕のあるいい動きをみせたジョウショーホープ(11月15日撮影)


【マイルCS/ソダシ】

 追い切りでも常に素晴らしい動きを見せてくれる馬ですが、1週前追い切りのCWはルビーカサブランカを相手にとんでもない動き、ラップを踏んでいます。3歳時と違うのは、動きに力みがない点。楽々とスピードに乗っていっているあたりが、歳を重ねての成長なのかな、と思わせてくれます。

 そして、最終追い切り。坂路だったので、動きは確認できていませんが、2F23.7秒。こんな速い時計出したことあったっけ、と調べると、これまでの最速は23.8秒。これがチャンピオンズCの1週前追い切り、11月24日でした。ひょっとしたら、この時季は体調が上がってくるのかも知れませんね。当時は4F51.1秒なので、今回の4F52.3秒よりかなり速い全体時計。それだけに、前半ゆっくり入った分、後半しっかり動いたのかも知れませんが、その緩急が今のソダシには良い結果をもたらしてくれるのではないかと思います。

調教Gメン研究所

楽々とスピードに乗っているソダシ(11月15日撮影)


【マイルCS/セリフォス】

 富士Sで古馬相手に重賞制覇。そこから中3週になることもあって、先週末までの段階で目立って速い時計が出ているわけではありませんが、週中、週末ときちんと本数をこなした追い切りは順調といってよい内容だと思います。

 最終追い切りは今回コンビを組む、D.レーン騎手が跨ってのCWでの併せ馬。古馬1勝クラスを追走していましたが、3コーナー手前で少しラップが遅くなって、折り合いがどうかなと思うところもありましたが、しっかり脚はたまっていたように思います。そして、最後の直線に向いても、軽く仕掛けられただけで相手に並びかけて、体勢有利のゴール。うん、順調だなといった感じです。

調教Gメン研究所

体勢有利のゴールで仕上がり順調なセリフォス(11月15日撮影)


【マイルCS/ダノンスコーピオン】

 約半年ぶりの前走はしっかりと追い切りを課しての出走。それだけに1着という結果も欲しいところだったと思いますが、きちんと仕上げたからこそ、中3週の今回も反動なく、仕上げてきている。そんな印象を受ける内容です。

 その最たるところが1週前追い切り。前走時と違い、単走ではありましたが、4F51.0秒の自己ベスト更新。フットワークには無駄がなく、確実に前に進む走り。最終追い切りは数字のみの確認ですが、4F52.0秒で2F24.3秒。ラストが12.0秒で文句なし。あとは映像を確認して、どんな印象を受けるか。楽しみですね。

調教Gメン研究所

中3週でも反動なく仕上げてきているダノンスコーピオン(11月15日撮影)


◆次走要注意

・11/12 デイリー杯2歳S【ダノンタッチダウン】(1人/2着)

 どこかがすごく遅いラップになった、というわけでもありませんでした。よって、勝った馬はうまく逃げたと思いますし、ダノンタッチダウンは脚を使ったけど届かなかっただけ。一言で済ませれば、これも競馬ということなんでしょうが、こういった経験が今後の糧となれば。

[メモ登録用コメント] [芝マイル]最終追い切りが坂路で4F目最速ラップなら勝ち負け

◆開催おすすめの調教適性

<阪神芝1600m>
◎追い切り本数が標準以上の併用系統の調教タイプ
◎最終追い切りが坂路馬場で4F目最速ラップ

 昨年のマイルCSは乗込坂路、標準併用、標準併用。最終追い切りに関しては、坂路よりもトラックのウッドチップ馬場が好走傾向にあるだけに、マイルCSに関してはトラック優先の評価でもよいのかも知れません。

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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