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【ジャパンC・京阪杯・京都2歳S予想】今週末の3重賞 人気が予想されるシャフリヤールの最終追い切りは?

  • 2022年11月23日(水) 18時00分

以前よりも集中力を見せたのは…


 先週のマイルCS。当日は中山競馬場で競馬教室の講師をしていましたが、◎ピースオブエイトは直線半ばまで見せ場たっぷり。モニターを観ながら祈る気持ちでしたが、ゴール前でガラッと入れ替わる順位。結果は×でしたが、個人的にはしゃあないかなと。

 勝ったセリフォスは最終追い切り、CWでの正面入場という、今までにはやってこなかったパターンを導入。これが結果に繋がったと思いますし、これがこれからの中内田充正厩舎の新たなパターンを生み出していくような気がします。その可能性を察することができたのも予想外れの中から得た収穫ですし、結果を見て消極的になるよりも、次に向けて積極的になる。そんな気持ちで今週のジャパンCも悔いのない予想に努めたいと思います。

【京都2歳S/グランヴィノス】

 デビュー戦の1週前追い切りはCWで3頭併せを最先着する内容で勝利。これは友道康夫厩舎の勝負調教でもありますが、まずはこれに該当するかどうか。そういった意味で今回の1週前も併せ先着したことは順調そのものという評価でよいと思います。

 最終追い切りは前走と違ってCW。3頭併せの真ん中でしたが、仕掛けてからの反応が鋭かったですね。ゴールを過ぎたところでは内から迫ったジュンライトボルトの勢いに劣るようなところはありましたが、この馬自身は仕掛けて反応したから、それ以上は必要ない、といった動き。うん、クレバーな走りといった印象を受けます。

調教Gメン研究所

仕掛けてからの反応が鋭かったグランヴィノス(写真真ん中、11月23日撮影)


【京阪杯/タイセイビジョン】

 スプリンターズSで惨敗した後の京阪杯は昨年と同じ。昨年は57キロで2着ですから、今年は1キロ増えた斤量をうまくこなせば、といったローテーションです。CWでの追い切りが4本という点も昨年と同じ。

 ただ違うのは、昨年は追い切りすべてにレースで騎乗していた幸英明騎手が跨った点。レースで騎乗を予定しているのが三浦皇成騎手だから仕方ない、という見方もできるでしょうが、気性的に難しい馬だけに、追い切りの時点から息を合わせる、ということに意味があるような気もします。

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気性面が気になるタイセイビジョン(11月23日撮影)


【京阪杯/テイエムスパーダ】

 1週前追い切り、2週前追い切りがCW。過去にCWで追い切った時が葵Sだったので、ちょっと嫌な雰囲気でしたが、最終追い切りは坂路。これなら好走時と同じですし、そこに騎乗したのは、CBC賞を勝った時と同じ今村聖奈騎手。

 CBC賞の時は中1週ということもあって、4F時計は遅めでしたが、今回は自己ベストを更新する4F50.2秒。2Fは23.8秒ですし、数字だけ見れば、評価するところしかありません。あとは映像を確認してどんな印象を受けるか。この雰囲気で印順を決めるつもりです。

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自己ベストを更新するタイムを出したテイエムスパーダ(11月22日撮影)


【ジャパンC/シャフリヤール】

 9月下旬から時計を出し始めて、休み明けでも調教量としては十分だろうと思った天皇賞秋。ただ、レース内容に関してはやや物足りなさを感じるもので、これが久しぶりの影響なのか、距離なのか、それとも、というところ。

 ちなみに今回の調教内容は前走時と比較すれば、さほど強くなったという感じはありません。ただ、最終追い切りにC.デムーロ騎手を起用したところは前走と違うので、やはり今回で意識的な負荷をかけている、そんな印象はあります。時計はいつもと変わりなし、といったところですから、調教だけで前走からガラッと変わったという評価はしにくいところです。

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時計はいつもと変わりないシャフリヤール(11月22日撮影)


【ジャパンC/ヴェラアズール】

 京都大賞典の最終追い切りはCW。それまで、中山と東京で走った3勝クラス出走時の最終追いは坂路でしたから、遠征なら坂路かなと推測していました。ところが、今回は最終追いを前走と同じCWに。

 その動きは本当に素晴らしく、スピードの持続力に長けているといった感じ。馬の少ない時間帯での追い切りで落ち着いていたということもあるかも知れませんが、以前よりも集中力が増したのは間違いありません。1週前追い切りの動きも素晴らしかっただけに、あとは現状の力関係でGI通用の能力があるかどうか。そこだけでしょう。

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1週前追い切りの動きも素晴らしかったヴェラアズール(11月16日撮影)


◆次走要注意

・11/20 2歳新馬【エアメテオラ】(2人/2着)

 追い切り本数は少なかったものの、最終追い切りの坂路での動きは抜群。結果的にはその調教内容通りというか、最後にちょっと負けたのが調教量かな、と思わせる内容。ということで、次走は確実に結果を出せる馬だと思います。

[メモ登録用コメント] [芝中距離]最終追い切りが坂路で4F目最速ラップなら勝ち負け

◆開催おすすめの調教適性

<阪神芝1200m>
☆追い切り本数が標準以上の併用系統の調教タイプ
◎最終追い切りがウッドチップトラック馬場かつ1週前追い切り以降に坂路4F56.9秒以下
◎最終追い切りが坂路馬場で3F目12.5秒以下
◎最終追い切りが坂路馬場で4F目最速ラップ

 阪神芝1200mで行われる京阪杯は3年目ですが、過去2年との大きな違いは、今週からBコースに替わること。過去、Bコースで行われた阪神芝1200mOPはタンザナイトSくらいしかありません。これを参考にすると☆が最も重要な調教適性となります。

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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