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【京都2歳S予想】クラシックに繋がる大物の出現に期待

  • 2022年11月25日(金) 18時00分

切れるタイプ向きの舞台設定が予想の鍵に


 2014年から重賞となった京都2歳Sは、この世代初の2000m重賞。それもあってか、2014年シュヴァルグラン「ジャパンC、阪神大賞典」、2018年ワールドプレミア「菊花賞、天皇賞(春)」、2021年はライラック「今秋のエリザベス女王杯2着」など、のちの中-長距離のビッグレースで活躍する馬が出走馬の中にいた。

 クラシックを展望するグループは1週前の東京スポーツ杯2歳S(東京1800m)に回るケースが多く、ここまでクラシックと結びついていない。

 しかし、そろそろ傾向は変化し3歳春と結び着きそうに思えるが、大物は出現するだろうか。レースの中身(結果)に大きく注目したい。

 人気のグランヴィノス(父キタサンブラック)は、そのスケールから最有力だが、やや遅咲きだった前出シュヴァルグラン(父ハーツクライ)の半弟になる。兄はこの重賞は3着だった。また、やがて開花するワールドプレミアも、このレースは3着にとどまった記録がある。切れるタイプ向きの傾向がある。

 目下、阪神で2連勝中のコスモサガルマータ(父ヴィクトワールピサ)が、R.ムーア騎手を配してきた。前回の阪神1800mの紫菊賞は出負けし最後方追走になったが、上がり33秒1で追い込み勝ちを決めている。直線に向き10秒7のハロンラップが刻まれた地点で、最後方から一気に人気のダノントルネード以下に並びかけた。

 今回は内回りになるのが死角だが、あの切れ味があれば大丈夫。追い込みの決まりやすい芝状態になってもいる。父ヴィクトワールピサは、重賞になる以前の京都2歳S2000mと、このレースの前身にも近い関係のラジオNIKKEI杯2歳S(阪神2000m)を連勝して、のちの皐月賞制覇に結びつけた。

 スケールあるグランヴィノスが強敵だが、今年は初めて多頭数になった。先行力のあるトップナイフ、同じヴィクトワールピサ産駒のアイルシャイン、快調教スマラグドス…など、伏兵にも流したい。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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