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立夏S

  • 2006年05月19日(金) 12時51分
 中間の雨の影響も重なってダートの時計は速い。1分22秒7のレコードとまではいかなくとも、不良馬場ではなく重馬場にとどまるなら、1分23秒前後もありえるだろう。

 ここはベテラン組が多く、みんなダート1400mで再三走っているだけに、持ち時計が1分24秒台にとどまるような馬はそう強気になれない。スピード能力重視でいきたい。

 4連勝していたダート1400mで、前走初めて負けてしまったシーキングザベストだが、前走は前半34.9-47.0-59.0秒。OPの1400mとすれば望外の楽なペースで、また珍しく単騎逃げの形になったため、結果として、引きつけすぎた印象がある。それまでの1400mでの連勝は、前半の半マイル46秒台の通過で、それも逃げた馬を追走する形でフルに良さが生きていたが、前走は相手強化というより、自分の形ではなかったのだろう。

 父シーキングザゴールドは、ミスプロ直仔として圧倒的なスピード型を送るが、決して非力型や単調な脚質ではなく、ハイペースを追走して追っても渋いのが最大の長所。

 シーキングザベストの場合、母マッキー(父サマースコール)は、ケンタッキーダービー馬シーヒーローや、種牡馬として成功したヒーローズオナーの半妹になり、配されてきた種牡馬はサマースコールの前がグロウスターク、その前がヘイルトゥリーズン、ウォーアドミラルと続き、迫力とパワーのアメリカ血脈の見本のような血統背景を持っている。

 5歳ながらまだキャリアは浅く、ダートは通算[5-3-0-1]にとどまるが、やがては1400mを中心のOPのトップクラスに育つ可能性がある。同じ5歳のケージーアジュデと、ベテランながらこの距離ならのモンテタイウンを本線にしたい。

 ダートの注目レースは、中京10Rの昇竜S。時計の速いダートで得意の左回りなら、ユーワハリケーンが一気に行って、フルにスピードを生かせるはずだ。距離はOK。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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