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【中山牝馬S・フィリーズレビュー・金鯱賞予想】春のGI戦線へ弾みをつけるのはどの馬か 有力馬の調教を総括

  • 2023年03月08日(水) 18時00分

今週末は中京開催がスタート 有力馬の調教内容は?


 今朝8日の調教開始時刻の気温は2℃。さすがに上着や手袋は必要でしたが、調教時間の後半はそれらを脱いでいないと逆に暑いくらいの10℃超え。今週の後半は最高気温が20℃に近い日もあるようですし、いよいよ春がやってくるのかな、といった感じ。

 今朝の調教時間にはエリザベス女王杯を勝って、GIゼッケンを着用したジェラルディーナの姿を確認しましたが、春のGIレースに向けて、トレセンに続々と帰厩している状況も踏まえると、今週の金鯱賞あたりからワクワクする気持ちが盛り上がってくるんじゃないでしょうか。

【中山牝馬S/アートハウス】

 愛知杯を勝ってから、中7週でのレースになりますが、追い切りは2月16日の坂路からスタートしていて、その後の週末、週中ときっちり本数をこなしています。なおかつ、1週前追い切りとなるCWでは6F78.0秒をマーク。これは自動計測以後の自己ベストを大幅に更新する時計。最終追い切りを迎える前に調教内容に関しては文句なしといってもよいでしょう。

 そして、最終追い切り。中内田充正調教師が跨り、単走でのCWでしたが、6F83.5秒。全体時計は目立ちませんが、最後の直線は11.5秒から11.2秒でフィニッシュ。ライブで動きを確認しましたが、そりゃあ、このくらい出てるわなというくらいの脚の回転でしたね。たとえ57キロでも、中山の短い直線で先行してこの脚を使われては、後続は届かないだろうなというイメージです。

調教Gメン研究所

文句なしの追い切りだったアートハウス(3月8日撮影)


【フィリーズレビュー/ブトンドール】

 函館2歳Sを勝ち、ファンタジーSは2着。この重賞実績はここでは断然のものですから、netkeiba.comの予想オッズで人気するのは当然でしょう。ただ、個人的には1週前追い切り、鮫島克駿騎手が跨ったCWでの追い切りの様子がどうも頭に残ってしまっています。ただ、あくまで主観的な印象で、客観的に問題がなければ、やっぱり評価しないといけません。

 今回の最終追い切りはCW。ここは最後の直線が11.8秒から11.6秒ですから、1週前とはかなり違いますよね。でも、ファンタジーSの最終追いは坂路でしたし、その時は1週前がCWで3頭併せ。今回の追い切りはすべて単走というところは客観的に評価しても重賞2着時とは違うという判断でよいのかもしれません。

調教Gメン研究所

前走からの巻き返しを図るブトンドール(3月7日撮影)


【フィリーズレビュー/ルーフ】

 未勝利、萌黄賞はいずれも芝1200m。しかも前走は休み明けでしたが、CWで2本の追い切り。これで先行して押し切っちゃうんだから短距離馬なんじゃないかと思いますよね。でも、その2本の追い切り、いずれも6Fから時計を出して、ラスト1Fが最速ラップ。ラップの踏み方は決して短距離というわけではありません。

 今回は調教パターンが一変して坂路オンリー。未勝利を勝った時が坂路での最終追いだったので問題ないでしょうし、今回も当時と同じ4F目最速ラップを踏みました。1週前追い切りでは坂路で4F目11.5秒の脚力。単なるスプリンターではないと思います。

【金鯱賞/プログノーシス】

 中日新聞杯の4着は18頭立てでほぼ最後方からのようなレース。よく勝ち馬と0.1秒差の4着まで差を詰めてきたなあという印象ですし、だからこそ、重賞もオープン特別も勝っていないのに、ここで予想オッズが1番人気なのでしょう。

 今回も展開面での不安はあるかもしれませんが、状態に関しては順調のそのもの。特に1週前追い切りの3頭併せは最後の直線が11.4秒から11.1秒。相手2頭を置き去りにする動きでした。最終追い切りは坂路で4F55.0秒と遅い時計でしたが、これはカシオペアSの時に似た形。崩れるという印象はあまりありません。

調教Gメン研究所

状態は順調なプログノーシス(2月14日撮影)


【金鯱賞/マリアエレーナ】

 前走愛知杯は追い切り本数こそ、きっちりとこなしていましたが、2023年の初戦ということもあり、そんなにつくっていったという仕上げではありません。それはCWでの6F時計もそうですし、坂路での4F時計からも感じることができます。

 しかし、今回は3月4日の坂路が4F50.4秒で自己ベストを更新。前回の自己ベスト更新はどこだったかというと、7月30日の坂路4F51.1秒で小倉記念の中間追い切りでした。あの強かったレースは中間にベストを更新していたわけですから、強い追い切りがレース結果に直結するタイプと考えてよし。これで当日の馬体重が増えていようものなら、いよいよ5歳にして本格化、ということになりそうです。

調教Gメン研究所

今回自己ベストを更新したマリアエレーナ(写真右、3月7日撮影)


◆次走要注意

・3/5 3歳未勝利【フレンドリーサン】(12人/13着)

 1週前追い切りが美浦坂路で4F52.4秒で自己ベストを更新。それが納得できるパドックでしたが、いかんせん、トモが薄めでパワータイプではありません。福島ダート1150mあたりなら押し切ることができる、そんな印象です。

[メモ登録用コメント] [福島ダート1150m]最終追い切りが坂路で4F目最速ラップなら勝ち負け

◆開催おすすめの調教適性

<阪神芝1400m>
◎追い切り本数が標準以上で併用系統の調教タイプ
◎最終追い切りが坂路4F52.9秒以下
◎最終追い切りが坂路2F24.9秒以下
○最終追い切りが坂路馬場で4F目最速ラップ

 フィリーズレビューで勝利経験が多いのは、◎52.9秒以下と○に該当した馬。もちろん、◎24.9秒以下もいいわけですが、阪急杯を勝ったアグリは○。どこを重視するかによって、本命が変わってきそうですが、じっくりと坂路の時計を見てもらうとよいかもしれません。

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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