ユーワハリケーンは昨年の10月(6走前)、東京ダート1400mを1分23秒1の大レコードで大差勝ちしている。人気のタガノエクリプス(前走の端午Sで、今回出走のヤマタケゴールデン、バンブーエールなどと大接戦の2着馬)は、特に不利もなかったが、2.3秒も離された4着だった。2着も1.9秒もの圧倒的な独走のレコード勝ちが、再び東京ダートに戻って信頼に足る記録かどうかが大きなポイントになりそうだ。
その10月の東京は、1週目の8日、9日。そして2週目の16日を中心に、異常なほどダートの時計が速かった。4歳上500万下のダート1300mに1分16秒4のレコードが飛び出したり、1400mで1分24秒台、1600mに1分36秒台が出るほどで、特に短距離の1300〜1400mが速かった。推定で1400mでユーワハリケーンの勝った日は、1.5〜2.0秒馬場差のある走りやすいダートだったろう。
だが、1.5秒を足して1分24秒6前後としても、あの1分23秒1は破格。すんなり先行の形に持ち込めると、普通のコンディションのダート1600mを、1分35秒台後半では乗り切れるぐらいの能力を認めたい。
前走は中京で出負け。もろさもある先行型としては致命的だったが、3角から進出の差す形で4着まで押し上げた。やや単調だった脚質に幅が増し、明らかにレース運びに進展が見られる。勝負強くなった。
快足ブラッシンググルーム系の父に、母父はミスプロ系。祖母はセクレタリアトの牝馬。まさに高速ダート向きだろう。現在の東京ダートには合っている。芝からのスタートだが、武豊騎手なら後手を踏む心配は極めて少ないはずだ。
スケールあふれるナイキアースワーク、1600mの方が合うバンブーエール、マルターズマッシブあたりを本線に、未知の馬が多いので少し手広く流したい。