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グランプリの意義

  • 2006年06月07日(水) 23時50分
 東京競馬場を舞台に5週連続で行われたGIシリーズが終わり、あとは、ディープインパクト壮行レース、宝塚記念。話題性のあるGIレースであっても、出走馬の厚味には欠けそうです。日本のキングジョージにという期待を背負った時期もありましたが、秋に菊花賞が控えている3歳馬には、魅力あるGIではないようです。ここでは無理をせず、秋のGIシリーズへという考え方もあり、現状では、こんなもので仕方ないというところでしょうか。

 しかし、コスモバルクという存在がある今年は、そんな通り一遍の思いだけでレースを観るわけにはいかないとも思います。ディープインパクトには、また大きく飛んでほしいですし、コスモバルクには、どこまで肉薄するかと期待があります。また、世界で戦おうとしている王者を前に、どれだけの力があるかを計る絶好の機会と、秘かに策を練るものもあっていいでしょう。様々なそうした思惑は、そのまま私たちが抱く思いでもあるでしょう。

 それにしても、春競馬は、メイショウサムソンの二冠達成、ハーツクライ、コスモバルクの海外での勝利、ディープインパクトの天皇賞制覇など、話題が続いてありました。そして、それらはそっくり秋に受け継がれていきます。宝塚記念である種の感想を持ち、秋に向かって期待を抱ける今年の競馬は、充実しています。

 メイショウサムソンの動向に、凱旋門賞を中心とする海外における日本馬の挑戦、国の内外で興趣あるレースシーンが現実のものとなろうとしている秋、こう考えていくと、全てが巧くいって、大詰めの有馬記念が、それこそ大一番になるという可能性も考えられます。是非、そうなってほしい、今からそのことを思っています。ディープインパクト、ハーツクライ、メイショウサムソン、コスモバルク、果たして一堂に会すことができるか。

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ラジオたんぱアナウンサー時代は、日本ダービーの実況を16年間担当。また、プロ野球実況中継などスポーツアナとして従事。熱狂的な阪神タイガースファンとしても知られる。

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