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【エリザベス女王杯予想】ひと叩きされて急上昇/古澤秀和

  • 2023年11月10日(金) 18時00分

エリザベス女王杯に出走予定のハーパー(撮影:下野雄規)


 今週は秋の女王決定戦・エリザベス女王杯が行われます。連覇を狙うジェラルディーナや新星ブレイディヴェーグ、3歳3冠路線で活躍したハーパーなど好メンバーが揃いました。馬券的にも面白そうな一戦で、このレースを馬体面などから有力馬を中心に考察していければと思います。

サリエラ
 前走時はシルエットがぼやけていてふっくら肌艶が良いものの余裕残しでした。一度使われてガラリ一変。全く無駄のない馬体になりましたし、筋肉の張りも出て格段に立ち姿が力強くなりました。体型のバランスから言えばマイル〜2000mくらいに適性がある印象ですが、無駄のなさで距離は保つでしょう。レースで前走とは違う姿が見られそうです。

ジェラルディーナ
 以前は線が細かった印象ですが、ここにきてどっしりしてきました。これが良いとは一概には言えないと思います。個人的にはもう少しシャープさが欲しいという印象ですね。かと言って悪いというわけではなく、能力的に上位争いは可能でしょう。

シンリョクカ
 前走は良くできていると思いましたが、レースではさっぱり。ただ、使われてトモを中心とした筋肉にグンと張りが出てきました。一回り大きくなって、バランスは更に良くなってきましたし、京都の外回りコースも合っていると思います。巻き返しが期待されます。

ディヴィーナ
 筋肉量が増してマイラー色が強くなってきましたが、腹袋がどっしりしていてスタミナを感じさせますし、最初のころは中距離に使われていた馬。ベストではありませんが、もたなくはないと思います。状態は勝ってさらに上昇という印象です。

ハーパー
 ひと叩きされて筋肉の重厚さが出てきて、グンと良くなっています。後肢のバネ感や力強さも格段にアップしましたし、前走とは雲泥のデキと言っても過言ではないでしょう。パワーを感じさせますし、道悪になっても大丈夫でしょう。

ブレイディヴェーグ
 胸前もトモも良質の筋肉がしっかりと付いた好馬体。スラリとした体型で、距離延長も問題ありません。前走時よりもトモがパワーアップして見えますし、このメンバーが相手でもチャンスは十分ありそうです。

ライラック
 昨年の2着馬。ここにきてトモの筋肉が張り詰めてきて、正にピークと言えるデキになってきたと思います。腹袋もしっかりしていてスタミナ面も十分です。条件も合いそうで、怖い1頭と言えるでしょう。

ルージュエヴァイユ
 ジャスタウェイ産駒にしては重苦しさがなくて、手先の軽さが特長です。距離延長は問題ありませんし、トモの筋肉もキャリアを重ねながらパワーアップしているので、ここでもチャンスはあるでしょう。

【総括】

 もちろん馬場や枠順が大きなポイントになるかもしれませんが、現状ではハーパーやサリエラに妙味を感じます。新星ブレイディヴェーグも怖い存在です。

 結論は枠順や馬場状態、調教などを加味し、ウマい馬券で提供しますので、そちらにもご注目下さい。



■プロフィール
古澤秀和(ふるさわひでかず)
 2002年に雑誌「競馬王」でデビューしたのを機に、プロ予想家としての活動を開始。中央競馬で全レースのパドック・返し馬を徹底観察。そこから競走馬の能力、適性などに加え脚質も見抜き、馬券を組み立てる。パドック派にありがちな本命予想ではなく、複勝で10倍を超えるような穴馬を見つけるのが得意。必ず開催競馬場に足を運び、生の馬を徹底観察。繋(つなぎ)や蹄、体型、骨量、筋肉の量・質、関節の柔軟性や、脚元、馬具などのデータを採取。それを基盤としながら、血統やレースリプレイ、過去データ分析などのファクターを絡めて予想している。主に各馬の「適性」を見極めることに注力し、「適性外の条件で惨敗」→「適性条件で巻き返し」というパターンに重点を置いた予想を展開。これにより、複勝10倍を超えるような穴馬も高頻度でピックアップしている。

高回収率をたたき出す馬券のプロたちは、どのような視点で重賞レースにアプローチをしているのか。ときに冷静に、ときに大胆に直球勝負で攻める予想家たちの熱き見解は必見。 関連サイト:ウマい馬券

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