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【阪神JF予想】来年の勢力図を占う一戦 有力2頭の回避で浮上する1頭とは

  • 2023年12月09日(土) 18時00分

キャリア4戦以上の馬は近年不振だが…


 登録馬をみながら検討を重ね、コラソンビート(父スワーヴリチャード)を主軸馬にすることを決めたあと、改めて近年の阪神JFの成績を確認して不安になった。

 のちの桜花賞、オークスにまで強く関連し、やがての活躍が約束されるこのGI。近年の勝ち馬はみんなここまでのキャリア「1戦〜3戦」に集中している。キャリア4戦で勝ったのは20年も前、2003年のヤマニンシュクル(キャリア4戦)が最後になる。近年、期待の素質馬ほど2歳時に5戦もするような早期の連戦は避けている。

 有力馬のボンドガールが前肢の打撲で回避し、チェルヴィニアはトモの違和感で特別登録がなかった。コラソンビートが人気になることは目に見えている。2頭が1、2着した6月の新馬戦(東京芝1600m)は上位6頭が早々とすべて勝ち上がったハイレベルの一戦。うち4頭がもうオープン馬になっている。

 未来に心配はあるが、男馬相手の京王杯2歳S(東京芝1400m)を2歳コースレコードで制したコラソンビートは、1600mでも圧勝している。すでに5戦目になるが、今回は前走よりもっと上向いている。狙いを下げる必要はないと考えた。未来展望は先のこと。

 父スワーヴリチャード(その父ハーツクライ)は、現在、新種牡馬リーディング1位を独走して驚かれているが、決して早熟系ではない。レースへの対応力が素晴らしいからだ。

 母の父オルフェーヴル(その父ステイゴールド)は使いつつ成長し、日本ダービーは8戦目だった。今回対戦するナナオ、先週のチャンピオンズC3着のドゥラエレーデ(ホープフルS勝ち馬)に早くも母の父として登場。その影響力はきわめて強力である。

 上位人気になるはずの2頭が不在なら人気上昇は仕方がない。最終追い切りは絶好だった。5戦目のコラソンビートから入りたい。新馬戦で対戦しているキャットファイト、センスの光る血統馬サフィラなど強敵は多いが、ここはしのぎきれるはずだ。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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