関西では京都があと1か月あり、次週は宝塚記念が行われるが、東はすっかりローカルの夏競馬。各地で2歳新馬がデビューする。新種牡馬の産駒の登場も目立って早く、新しい勢力の台頭がみられそうだ。
古馬の条件再編成が行われた。クラス分けで編入される条件はこれまでと同様だが、たとえば5歳のフレンドリースピカと、レイズアンドコール。両者の条件分けの賞金は600万(1200万)と、900万(1800万)。同じ新1000万下に編入された。ここを勝つと条件賞金は1000万を突破するから、次走からは1600万に昇級する。フレンドリースピカのように賞金1200万の馬の場合、昨年までならこのクラスを1回勝っても、条件賞金1800万となって、引き続き同じ1000万条件にとどまったが、今回の改正で、勝つとクラスがすぐ上がる。
まだまだ出世できる、準OPでもOPでも大丈夫と考えている3歳馬や、ごくキャリアの浅い4歳馬は別にして、もう先が見えてしまった4歳以上馬は、今回の昇級システムは案外(どころか、きわめて)大変。
もちろん、勝つのは喜ばしいことだが、1600万クラスに上がってしまっては、正直いって着賞金も稼ぐことができなくなりそうな馬がいっぱいいる。言い方は難しいが、これまでよりずっと、(正直に言うと)あまり勝ちたくない。いきなり必死で勝って1600万条件に上がったりしては、楽しみがなくなってしまう馬が出現することになった。今までも半分はそういうトーンの馬がいないこともなかったが、理想は2〜3着、そういう馬が増えそうだ。といって、そんなうがった見方ばかりはしていられないが、迷ったら、まだ先があると思われている「3歳馬」。そういう狙いのパターンが成立する。1000万条件がそういう意味でもっとも難しいクラスだろう。
得意の夏を迎えたマルターズホビーから入りたい。昨年、わずか6戦のキャリアで1600万入りし、芝1400mを1分21秒1で2着。1600mでは1分33秒2の好走だった。1200mへの出走経験が少ないため、持ち時計は1分08秒6にとどまるが、本来は典型的なスピード型。1分07秒台の能力はあると考えたい。
相手本線も、1600万でのメドが立っているナチュラルメイク、スパインとする。