3年も連続して「1分07秒台前半」の高速決着が続いたレースだが、今年は1分08秒1にとどまり、後方に置かれたスナークスズランが一気に2着まで突っ込み、差す形になったニシノシタンが3着。最後方にいたオーゴンサンデーまであと一歩の5着まで突っ込んできた。今年の福島の芝は、多少は木〜金の雨の影響が残っていたことを加味しても、前3年とは異なり、軽い走りやすい芝ではない印象が強い。芝を刈ると(長さを短くすると)少し時計が速くなったりする可能性はあるが、2週目以降、いつもの年より少し早く(差し=追い込み型)にとっても持ち味を生かせる馬場に変化してきそうだ。
勝ったダイワメンフィスは、昨年もこの時期は好調だったが、ひと回りパワーアップ。昨年の福島の芝1200mは、2戦して1分07秒8と、1分07秒7だったが、馬場差を考えると今年の方がレースの中身もずっと濃い。スタートで後手を踏むケースも少なくなった。
7月16日のアイビスサマーダッシュを目指す予定だが、昨年は新潟日報賞で54秒4があり、争覇圏内に入る1頭となるかもしれない。
特注は、48kgの軽量だったとはいえ、前半11.8-10.0-10.6秒。テンの3F32.4秒を記録して粘った3歳マリンフェスタ。結果はあと一歩足りずの4着だったが、昨年の馬場ならあのまま逃げ切っていただろうと推測できる猛スピードだった。アイビスサマーダッシュではこちらの方が有力だろう。
マーメイドSのソリッドプラチナムもそうだが、今年の3歳世代の牝馬は(軽ハンデを生かしたとはいえ)、古馬との混合戦に移って第1週から答えを出しているから立派。オークスのレース全体のレベルも低くはなかった。この夏、3歳牝馬には要注意だ。
バーデンバーデンCに戻って、人気のエムオーウイナーと、ペニーホイッスルは、ハンデ戦とあって評価が高まったが、ちょっと売れすぎの形。7〜8着は凡走でもなかった。
ウェディングバレーは、+22kg。さすがに太かった。こちらは昨年の新潟アイビスサマーダッシュの2着馬(54秒0)。1600万条件とあって出走できるかは難しいが、今年の目標も新潟の1000mだろう。
ディープサマーはジリ下がりのレースぶりから、全体に時計のかかる芝の北海道へ移って持ち味発揮がある。福島→新潟では苦しい。