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【東京新聞杯予想】過去10年で3着内率約50% 著しい活躍見せる牝馬に要注意

  • 2024年02月03日(土) 18時00分

今年は過去最多タイの牝馬が出走


 1984年から距離1600mになった東京新聞杯は、それ以降2013年までの30年間、牝馬は【1-2-4-49】。勝ち馬は1頭だけ。めったに好走できなかった。ところが、2014年からの最近10年は【4-4-2-11】。連対率は約38%。3着以内率は約48%にも達している。

 理由は複雑だが、寒い時期の牝馬の出走に臨む調整技術の進歩に加え、近年は「強い牝馬」の時代になったことが大きい。また、4歳以上の古馬牝馬も出走できる東京芝1600mの重賞は、牝馬のエース級には5月のヴィクトリアマイルまでないことも関係する。

「夏の牝馬」の格言は生きているが、それは冬の東京新聞杯には当てはまらない。今年は1600mになった1984年以降、牝馬が最多タイの「6頭」も出走する。近年の流れを見るならとても軽視はできない。

 中でも注目は4歳馬マスクトディーヴァ(父ルーラーシップ)。秋華賞でリバティアイランドを1馬身差に追い詰めたのは、必勝を期した勝ち馬が早めに動いた結果。だから、必ずしも接戦に持ち込んだともいえないが、スピード能力、切れ味全開となった二走前のローズSの内容はすごい。

 高速の馬場が味方したとはいえ、1800m「1分43秒0」は破格のJRAレコード。中団追走から、高速馬場を意識して早めにスパート、先頭に立った残り1ハロン(1600m通過地点)は1分31秒2だった。当時はまだ4戦目。さらに休養明けで伏兵7番人気だったが、あの内容はたまたまではない。だから、リバティアイランドに接近できたのだともいえる。東京は初めてでも、左回りは経験済み。初のマイル戦はスピード能力十分なだけに心配ないはずだ。

 今年も1分31秒8で押し切った昨年の再現がありそうなウインカーネリアン、崩れない実力馬ジャスティンカフェは軽視できないが、残る牝馬5頭のうち「ウンブライル、アヴェラーレ、ルージュリナージュ」は特に要注意だ。穴馬には動き絶好のサクラトゥジュールを加えたい。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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