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【オーシャンS・チューリップ賞・弥生賞予想】春のクラシックへ向けた 有力馬たちの調教を解説

  • 2024年02月28日(水) 18時00分

今週で大好きな先生も調教師として最後


 いよいよ、今週で厩舎の定年解散を迎える安田隆行調教師。安田先生は私がコロナ禍で厩舎関係者と離れた場所での取材となった時に「外は寒いでしょ」とか「今日は暑いですね」といった言葉をかけに来てくださり、雑談にも時間を割いてくださいました。当時はなかなか関係者と直接会話する機会がなく、コロナによって遠くに感じていた関係者との距離が縮まる時間をつくってもらっていました。コロナ以前から懇意にしていただいていましたが、あの期間があって、本当に先生が大好きになりました。

 そんな大好きな先生も調教師としての仕事は今週がラスト。あと4つとなった安田隆行厩舎の1000勝に向けて、全力で応援したいと思います。ただ、予想に関してはいつも通り、客観的に印を付けるつもり。でも「安田隆行厩舎」という表記を見て、これが最後なんだと思うと、主観も入っちゃうかも知れません(笑)。

【オーシャンS/ビッグシーザー】

 個人的に期待したセントウルSが惨敗したことでどうなんだろうと思いましたが、オパールSは致命的な不利があり、そこから力を示す形の京阪杯が5着。前走淀短距離Sでの勝利が順当勝ちなのかなと思いますが、当時は中6週でしたが、12月27日の時点でCW追い切り、しかも併せ馬という負荷をかけていました。

 今回も同じ中6週なので、CWでの負荷があるかと思いましたが、今回はそれはなし。その分、坂路での4F時計が速くなっていて、2週前追い切り以降は週を追うたびに数字が速くなっています。最終追い切りは4F50.9秒。数字だけ見れば、高い評価をすべきなんだろうと思いますし、あとは調教映像を見て、最終的な評価を決めたいと思います。

調教Gメン研究所

週を追うたびに数字が速くなっているビッグシーザー(2月27日撮影)


【チューリップ賞/タガノエルピーダ】

 前走は牡馬相手の朝日杯FSで3着。もう少しスムーズなら、もう少し上の着順、勝ち負けだったかも知れません。ポテンシャルが高いからこそ、新馬勝ち直後にGIをトライしたわけで、ここのチューリップ賞挑戦も桜花賞への優先出走権を得ること以上の結果を期待しているからこその使い方です。

 だからこそ、この中間も坂路での時計はしっかりと出しています。この内容は朝日杯FSと遜色ありませんし、むしろ、最終追い切りに関しては坂路4F51.3秒。自己ベストを更新する時計で、2F24.8秒は前走と同じ。間違いなくパワーアップしている印象です。

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間違いなくパワーアップしているタガノエルピーダ(2月27日撮影)


【チューリップ賞/ガルサブランカ】

 前走ベゴニア賞は2着ですが、イクイノックスの半妹ということで人気上位は確実。美浦所属馬ですが、すでに栗東に滞在しているということで、栗東の関係者でも注目を集めている1頭です。

 美浦である程度の追い切りを消化していましたが、先週、今週と週中にCWでしっかりと併せ馬の負荷をかけてきました。速い時計が出たわけではなく、現時点では追い切りで動きが目立つというタイプでもなさそうな気がします。現状の雰囲気で重賞でどこまでやれるのか、そういった意味で今回のレースは注目だと思います。

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イクイノックスの半妹と注目を集めているガルサブランカ(2月28日撮影)


【チューリップ賞/スウィープフィート】

 前走エルフィンSは決して悪い内容ではなかったと思いますが、個人的には阪神JFから馬体重が減っていた、これは良い材料ではないのかなと思っています。もしかしたら、自己ベストになった1週前追い切りが少し影響したのかも知れません。

 そういった意味では今回は速い4F時計よりも終い重点の内容が目立つ追い切り。最終追い切りに関しても同じですから、これによってレース当日の馬体重が増えることになれば、レースでの走りにももう少し余裕が出ないかなと思いますし、そこに武豊騎手がどんな騎乗をするのかというのも興味があります。

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終い重点の内容が目立つ追い切りのスウィープフィート(2月27日撮影)


【弥生賞/シンエンペラー】

 京都2歳S、ホープフルSと中2週、中4週のレース間隔だったので、今回の中8週はそれらと単純比較はできないローテーション。ただ、CWでの1週前追い切りが土曜日だった点はやっぱり気になります。

 だからこその最終追い切りなのでしょうが、坂路で4F54.6秒、1F11.9秒は前記した2戦と変わらない内容。むしろ、ラスト1Fが11秒台は最終追いでは最も速い時計です。そもそも新馬戦では最終追い切りが坂路4F59.0秒、1F14.5秒で勝った馬。一般的な調教論による杓子定規で判断できるタイプでもなさそうなだけに、調教映像の雰囲気も評価の対象にしたいと思っています。

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調教映像の雰囲気も評価の対象にしたいシンエンペラー(2月27日撮影)


◆次走要注意

・2/24 3歳未勝利【サクリファイス】(11人/11着)

 単勝人気と着順だけ見れば、当然の結果に思えますが、スタート直後は一変するかもと思えるハナ主張。ただ、3着馬が必要以上に競りかけてきた形で最後は失速。違う条件でも同じように逃げる競馬ができれば、いつかはチャンスがありそうです。

[メモ登録用コメント] [ダート]ハナを切れる展開なら一変可能

◆開催おすすめの調教適性

<中山芝2000m>
◎馬ナリ平均か乗込の調教タイプ
◎最終追い切りが坂路馬場で4F目最速ラップを踏むこと

 この調教適性は重賞に限ったものではないので、未勝利もOPでも同じ扱いになりますが、過去の弥生賞に関しては、追い切り本数が標準以上の併用系統の調教タイプが圧倒的に重要。ここは弥生賞を別物と考えてよいでしょう。先週の未勝利では馬ナリ平均併用、馬ナリ平均トラックが1着2着でしたから、基本的には馬ナリ平均系統を評価する形でよいと思います。

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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