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豊栄特別

  • 2006年07月14日(金) 18時05分
 昨05年の豊栄特別はハンデ戦だったこともあるが、勝ったフェミニンガールから9着のギミーシェルターまで、わずか0.1秒差。ほとんど一団で入線している。ハンデ戦の妙というより、前後半が[47.8-45.7秒]の超スローで、1000m通過は59.3秒だった。あまりに楽な流れだったため、最後までみんなが競り合う形の大接戦にもつれ込んでいる。

 新潟に移った当初の典型的なパターンで、福島と比べればコースが広く、大きく映るうえ、たしかに直線は長いが、かなりカーブはきつい。決して広いコースでないのに、スローの流れが多くなる。早め早めにスパートできる馬か、逃げ=先行型が狙いだろう。

 3歳サイレントプライドから入りたい。ダートではあまり行きっぷりが良くないが、それでも前走のユニコーンSはしぶとく伸びて4着。ジャパンダートダービーを2着したバンブーエールをハナ差かわしている。持ち味フルに発揮は芝。これまで芝の1600mは2戦して1、1着。スーッと先行して抜け出している。最初のころは粘るだけだったが、キャリアを積むごとに追っても伸びるようになってきた。スローな流れが予測されると同時に、ここは強力な先行型不在。すんなり先行馬ペースに乗り、二の脚を使って粘り込めそうだ。

 同じ3歳のフェラーリファイブ、総合力に勝るオリエントチャームが強敵だが、コースが合いそうな伏兵サクセスドマーニはぜひ相手に加えておきたい。

 函館の道新スポーツ杯は、久しぶりの芝とあって信頼性は乏しいが、本来は芝の方が合いそうなサイボーグが狙える。新馬勝ちは札幌の芝1000mで58秒3。浅いキャリアで挑戦した3歳6月のファルコンSは、もまれて差す形をとって(このときは伸び一歩だったが)、11着とはいえ差は1.0秒だけ。慣れれば追っての味も出そうにみえた。休み明けを圧勝して目下のデキは文句なし。このクラスでも秘める素質はむしろ一枚上だろう。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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