スマートフォン版へ

新潟記念

  • 2006年08月28日(月) 12時51分
 勝った4歳トップガンジョーには秋のGIに向けて大きな展望の広がる好時計の2000mだった。これまで1600mから1800mの距離に出走することが多かったが、平坦に近いコースとはいえ58.3-58.9秒の前後半が示す紛れのない2000mを、1分57秒2での快勝は立派。むしろ距離は2000m級の方が合っていることを示したともいえる。

 ここへきてどんどん評価の上がっているマヤノトップガン産駒の重賞勝ち馬は、チャクラ、バンブーユベントス、プリサイスマシーン、そしてトップガンジョー。みんな距離1800m以上であることも、牝系ファミリーに距離不安のないトップガンジョーには大きな強みとなりそうだ。前走のエプソムCでは重馬場もこなしている。そのときマチカネキララに完勝だったが、そのマチカネキララの前走の札幌記念の内容から、勝ったアドマイヤムーンと同じくらいの評価も可能ともいえる2000mの中身だった。

 2着サンレイジャスパーは牝馬。こちらは51kgの軽ハンデをフルに生かしての夏の牝馬の好走ではあるが、ただ好調の牝馬というだけではなく、コジーンの肌に種牡馬はトニービン直仔。いかにも新潟記念向きだったろう。

 3着ヴィータローザは、58kg。厳しいペースを早めに進出して一旦先頭に立った正攻法の戦法を考えると、負けたとはいえ立派。中身は十分だった。

 スウィフトカレントは4着。コースロスを防ぐため最後の直線はイン寄りに進路を取ったのは、どうやら森調教師と福永騎手の相談の作戦だったらしいが、1、2着馬が大外に持ち出した馬であることを考えると、結果的に悔いの残るコースどりだったろう。

 ヤマニンアラバスタもさすがは昨年の勝ち馬というところを見せ、一度は先頭に立ちかけたが、こちらはスローペース向きだった。

 札幌のキーンランドC。接戦の好レースだったが、あの必勝の形になって差されただけでなく、ゴール前は2着も危ない印象の残ったシーイズトウショウ、ひょっとするとややカゲリが見えてきたかもしれない。

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング