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ジャパンCダート

  • 2006年11月24日(金) 12時51分
 そう強気に飛ばしていく馬はいないが、木曜夜の雨の影響も残って走りやすいコンディションのダート。ここ2年と同様の2分08秒台の決着になる公算大。

 昨年、頭の上げ下げでハナ差2着のシーキングザダイヤは好位から抜け出して2分08秒0。当然、今年もチャンス大だろう。この馬、もう知られるようにダートのGI[0-8-0-2]という特異な成績。横山典、ペリエが乗っても、武豊が乗っても決まって2着。8割方は運のなさだが、8回も2着がありながら、GIになるとあと一歩が足りないあたりは、底力一歩、勝負強くないともいえる。今回の武豊騎手は、この勝ち運のなさから脱出するため、途中から一気のスパート。あるいは逃げ戦法。または後方にひかえて差す策など、何かいつもの「好位抜け出し」とは異なった作戦を用いてくる公算大だが、ストームキャット産駒に良くあるように、少し強引なレースの方が合っているのかもしれない。

 昨年、そのシーキングザダイヤから1馬身ちょっと。2分08秒2だったサンライズバッカスの方を中心とした。昨年はまだカネヒキリ以外の強敵とは対戦したことのない3歳馬だったこと。距離の2100mも初めてで、道中の馬群のインで(3番枠)かなりもまれ通しだったことなど、苦しい立場だったが、勝ち馬とはわずか0.2秒差。上がり3Fはメンバー中No1の36.1秒を記録している。

 父ヘネシー(その父ストームキャット)はあまりスタミナのあるタイプではないが、牝系はタフでスタミナ十分の一族。近親とはいえないが、一族の代表馬はキョウトシチーでもある。パワー型ではないから時計の速いコンディションは大歓迎。逆転に期待したい。ポン駆けOK、510kg前後に馬体が戻っていること(当日)を条件にヴァーミリアンが3番手。こちらはダイワメジャーの一族。この2100m前後がベストの平均ペース型だろう。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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