東西の金杯は、京都金杯が1600mに変更された2000年からかなり特徴的になりつつある。西の京都金杯はマイルCSからの流れもある。過去の年間の連対馬14頭のうち、9頭までがハンデ「56kg以上」の馬。配当はともかく、実力、総合力に勝るグループの好走が多い。
一方、2000mの伝統を引き継いだ中山金杯の方は、どちらかというと軽ハンデの伏兵向き。京都金杯とは逆に、ハンデ「55kg以下」の軽量馬の連対が14頭中9頭もいる。実績上位グループは必ずしも信頼度は高くない。ともにハンデ戦波乱必至だが、中山金杯の方がより穴狙いに出ていいだろう。
中山金杯は53kgのシャドウゲイトを狙う。この馬、3歳春にはわずか1勝馬ながら、プリンシパルSを逃げて2分01秒2で粘り、ディープインパクトのダービーに挑戦。4.2秒も離れた16着に沈んでいる。秋には500万を勝ったばかりで、今度は菊花賞に挑戦。5.0秒も離された15着に失速してしまった。
強気な挑戦は素質を評価されてのものだが、もとより少し奥手の産駒が多いホワイトマズル産駒。3〜4歳時は成長の途上だった。
だが、前走の1800mを1分47秒9で7馬身差の独走。そろそろ本格化の兆しがある。イングランディーレ、トーセンダンディなどと似たホワイトマズル産駒だろう。ただ、ムラなようにみえ、ハナを切るか、あるいは先行の形を取れた際の1800m〜2000mに限ると、これまでも[4-2-1-1]。自分の形に持ち込んでの逃げ切りに期待したい。関西馬ワンモアチャッター、マヤノライジン本線に手広くいく。
西の京都金杯は、上昇中の4歳サクラメガワンダー。地元の関西圏だけで全4勝。またクラシックに挑戦こそしたが、本来はマイラータイプに近いことも判明してきた。56.5kgのハンデも重賞2勝馬とすれば決して重くはない。そうは速くなりそうもない中、ある程度前に行けそうだ。京都の未勝利1800mを勝ったときが雨の重馬場。渋ってもそう苦にしないだろう。大穴はコスモシンドラー。