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小倉大賞典

  • 2007年02月02日(金) 18時00分
 波乱必至のハンデ重賞という意味では、小倉大賞典はいつも好カードだが、今年は2月いっぱいの引退、勇退を前に、伊藤雄(マチカネオーラ)、瀬戸口(マルカシェンク)、湯浅(エイシンドーバー)。名門厩舎が揃って有力馬を出走させる。

 ジョッキーも同時開催のローカルの小倉とは思えないほど遠征し、特に機動力のある外人騎手(ペリエ、ルメール、スボリッチ)は、揃って小倉へ遠征した。いまや世界の5指にも入るとされるC.ルメール騎手は、もう再三日本に来ているが、「ルメールは乗れる」の評価を獲得したのは、小回りコースで極めて巧みだったからだ。スミヨン、ペリエもみんな同じ。狭いところへ突っ込んでいく。

 有力馬はいっぱいいるが、各馬のスパートが例年以上に早くなるとみて(なんとしても勝ちたい馬が多い)、あえて9歳の最ベテラン、アサカディフィートを狙いたい。

 この馬、いまは追い込み一手になっているが、直線が平坦のコースこそ切れ味倍増型で、京都に良績集中。小倉でも2、2、4、4着の良績がある。距離1800mには1分45秒4があり、また4走前の京都のカシオペアS。もう8歳の秋だったが、いかにスローとはいえ操り出した上がり3Fは32.5秒。先行残りの競馬を猛然と追い込んできた。

 人気がないのはいつものこと。ムラにみえるからだが、この9歳馬、通算59戦[8-7-8-36]。3着以内率は約40%。決してイメージほど凡走が多いわけではない。勝った8回は、3、6、10、2、8、4、12、4番人気のとき。変に人気のときより、気楽に乗れる方がいい。

 ハンデ頭の57.5kg。普通は苦しそうだが、早めに有力馬がスパートしてくれると、まだまだ衰えなしの爆発力が、小回りの小倉だからこそ生きてくる可能性がある。強気に買いたい。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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