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バレンタインS

  • 2007年02月09日(金) 17時52分
 出走希望馬のあふれる条件1600万とあってフルゲートの倍以上の馬が投票した。残った16頭、有力馬の除外が多く、必ずしもこのクラスにしてはレベルが高いとはいえない。接戦になりそうな理由のもうひとつは、芝1400mのわりには先行のスピード型が少ないこと。ほぼ一団の形から、坂上での切れ味優先の決着になる公算大だろう。

 昨秋から急速にパワーアップしている4歳ゴッドスマイルユーの上昇度に注目。母はエルフィンSを独走するなど、3歳の桜花賞路線で活躍した軽快なスピード型。ちょっと成長力には乏しく早熟のきらいもあったが、いま大ブレーク中のエルコンドルパサーとの配合になる産駒のゴッドスマイルユーは、3歳後半からひと回り馬体も成長、急速に力をつけてきた。

 1200mの前々走、置かれることなく中団から上がり33秒8で差し切ったように、本質はスピード型。切れを生かすべく控えることが多いが、流れしだいでは早めに好位にとりつくこともできそうだ。前走は1600mでも好走したが、ベストは1400m。5走前、時計の速い時期だったとはいえ、1400mを1分20秒8で楽勝している。同じ開催の外回り1400mではOPのスワンSが1分20秒3だったから、開催の最初で芝が良かったとはいえ、秘めるスピード能力十分だろう。強気に乗ることの多い松岡騎手、あまり置かれない形からスパートしてくれるはずだ。

 同じ芦毛のアポロノサトリは、全3勝がこの東京の芝1400m。あと一歩でこのクラス脱出が見えているこの馬にも、今回はきわめて相手有利だ。好気配キープのペニーホイッスルと、初芝でも案外すんなり自分のペースで行けそうなピサノアルハンブラ。連穴にはこの東京1400mに1分20秒6の好記録をもつダイワフォーチュンも加えたい。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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