昨年のこのレース(船橋S)は1分08秒8。一昨年は1分08秒4。ともにあまり速い時計ではないが、さらにその前の年の1分08秒4も同様で、このレースは1週前の2日目に行われていた。
少し内の芝の荒れはじめたAコースと、昨年は(34.6=34.2秒)。その前の2年も前半3Fが34秒台にとどまる1200mにしては不思議な流れで1分08秒台のやや平凡な時計だった。
だが、今年は春の2週目。今週からラチを移してのBコースで行われる。内側の部分の芝でもいい。また、ダイワティグリスは前走、32.8秒のダッシュ力をみせているから、前3年のように前半のペース平凡はなく、かつ好時計の決着になる公算大だろう。
58kgの背負い頭シルクヴェルリッツに期待する。中山コースは初めて、さらには直線に坂のあるコースの経験が少ない死角もあるが、この馬、秘める能力はオープン級だろう。
3走前の中京1200mでは、今回と差のない57.5kgを背負いながら、上がり32.9秒を記録して1分07秒3。今回のメンバーではNo.1の時計を残している。
前走のトリトンSも、本当の中身は破格。58kgで、16頭立ての最内枠。外へ出したかったから最後方まで下げた。3角から大外をぶん回って、さらには4角では振られるように大外。上がり33.5秒で突っ込みあと一歩の3着だったが、負けて強し。コースロスを考えると表面に出た数字は33.5秒でも、実際には33秒を切るぐらいの切れだろう。
休み前の東京1400mの内容をみると、長い直線よりはむしろ短い直線向き。距離も1200mの方が合う。牝系はヒシアマゾン(中山1200mでもすごい勝ち方をした)を代表とするパワフルな一族。切れ味が全面に出ているが、底力もあるはずだ。内田博騎手も今度は2度目の騎乗になる。相手本線はリザーブカードと、行けるダイワティグリス。53kgのジョウノオーロラも怖い。