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ニュージーランドT

  • 2007年04月06日(金) 17時51分
 正式なというか、公式な「出馬表」が、まだ「桜花賞・GI」、「ニュージーランドT・GII」と発表、表記されている。まあ過渡期だからみんなやむをえずGI、GIIを使用しているが、青信号を「赤信号」というに等しい不条理で、せつないことだ。システムの変更が急には追いつかないなどという理由があったりするのは、もっと見苦しさを増すだけだと思うが、まあ、GIでも、JpnIでも、すっきりグレード表記なしでも、桜花賞は桜花賞で、今回の中身が変わるわけではない。1日も早く、さっぱりしたいものだ。こういうときこそ、パートI国らしいプライドを示したい。

 そのGIIでは(本当は)ないニュージーランドT。伏兵ヤマニンエクレールを狙う。前走、2000mを快勝したが、タイプとするとマイラー色がきわめて濃い。半姉のヤマニンシュクルは阪神JFを快勝し、桜花賞はダンスインザムードの3着。ベストが1600mだった。

 半弟のヤマニンエクレールは、父がヘクタープロテクター(仏2000ギニー、ジャック・ル・マロワ賞など1600mのGI・3勝)に代わり、姉よりももっとマイラー型であって不思議ない。

 ヤマニンシュクルは、決して早熟型ではなかったが完成度は早いうちから高く、3歳末までに[3-2-4-1]。ちょっと距離の長かったオークス5着以外、ほとんど崩れることはなかった。

 早いうちから全能力発揮型という意味では祖母になる名牝ティファニーラス(輸入牝馬)も同じで、2歳末にデビューし、5月のケンタッキー・オークスまで7連勝(通算は8連勝まで伸ばした)のが3歳終了時点までの成績。距離は9Fまでだった。だから、1986年の3歳牝馬チャンピオン。父ヘクタープロテクターは2歳時には6戦6勝で、全欧2歳チャンピオンでもある。ヤマニンエクレールの快走に期待したい。1400mの新馬を四位騎手で快勝しているから、秘めるスピードは十分。絶好の1枠を味方にしたい。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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