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青葉賞

  • 2007年04月27日(金) 17時55分
 ダービーと同じ東京の2400m。かつては日程(ダービーとの間隔)もあって、本番とあまり結びつかず、あくまで遅れて台頭の伏兵のレースだったが、現在はダービーまで中3週間。そう苦しい日程ではない。

 02年シンボリクリスエス、03年ゼンノロブロイ、04年ハイアーゲーム、06年アドマイヤメイン。ここ5年間でダービーでも3着以内に好走した勝ち馬を4頭も送っている。この年も本番でも好走可能な成長株がいるかもしれない。

 人気も大きく割れそうだが、チャンスありとしたい馬が10頭ぐらい存在する極端に難解な一戦。正直、とても強気に推せる馬はいないが、伏兵としての魅力はマイネルヘンリー。芝の2000m以上で2、1、4、1着。とくにただ1頭だけ、この東京2400mを勝っている点に魅力がある。1月のゆりかもめ賞を2分27秒1。この時計では足りないが、同じ週の古馬1000万条件の勝ち時計が2分27秒3。接戦の2着だったトロフィーディールが、先週土曜のOP特別を2分26秒4で2着しているから、ゆりかもめ賞のレベルは決して低くはない。

 注目は、今回も出走のホクトスルタン、エルソルダードがHペースを作り、なおかつ早めにスパートした展開に恵まれたことはあるものの、初の2400mを上がり「34.7秒」で一気に差し切ったスタミナ能力だろう。

 母の父はサドラーズウェルズ、祖母はヴェイグリーノーブルの牝馬。日本ではダートの長丁場で活躍したタイキシャーロックがいる牝系で、とくにマイネルヘンリーの母は典型的な長距離系の血を引いている。そこにメジロマックイーン。渋い印象が濃すぎるが、ジリ脚ではない。シャープに伸びて上がり34.7秒で差し切った前々走から、もう一段階のパワーアップがあれば通用する。成功したとはいえないメジロマックイーンだが、ひょっとして…の成長力あふれる長距離型が、このマイネルヘンリーだったりするかもしれない。あくまで伏兵としての狙い。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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