ハンデ戦にも近いような斤量差があるところがポイント。この時期の芝コンディションは年によって差が大きく、05年シーイズトウショウが1分06秒7、03年テンシノキセキが1分06秒9で勝っている一方、08秒の後半も珍しくない。今年は3月の開催の芝状態が良かったことから、1分08秒0を突破しても不思議ない時計の速い芝と考えたい。
53kgの軽い斤量で出走できる4歳牝馬ラッシュライフ(父サクラバクシンオー)に期待したい。前走は同じ53kgで、今回も対戦するペールギュント(58kg)に遅れをとっての3着止まりだが、ペールギュントが58kgを考えて早め早めに強気に進出したのに対し、距離が1400mということもあって、スパートが心もち遅かったきらいがなくもない。
2歳夏、初戦の芝1200mを逃げ切ったあと、連闘で「函館2歳S」に挑戦。すんなり行けた新馬戦と異なり、中団に置かれて最後は一番外に出す形になったが、アタマ差の写真判定に持ち込み、あと一歩で差し切るかの勢いだった。そのあと順調さを欠き、3歳春の桜花賞はキストゥヘヴンの9着止まり。
さらにはダート2100mの関東オークスに挑戦したりしているが、4歳のこの春は再び芝の短距離にマトを絞り、一戦ごとに本来のスピード能力が戻ってきた。
実績で上回る男馬のアンバージャック、エムオーウイナー、そしてペールギュントなどはみんな「57kg〜58kg」。まだこちらはキャリアも浅く、芝1200mの経験は3回だけ。1分08秒4の持ち時計を確実に詰めて不思議ない。
母方は渋い成長力が真価のヒカルカマタの一族。同じレースに出走のアズマサンダースは母のいとこになる。快速系のイメージはないが、平坦に近いコース、そして夏シーズンが合っている。内のエムオーウイナーあたりを見ながら、強気に早めにスパートしたい。