長い休養が2回もあった5歳ゼンノトレヴィ(父エルコンドルパサー)が、すっかり立ち直って再びこの条件に盛り返してきた。
5歳馬ながらまだキャリアはたった12戦だけ。つまり、それだけ順調に使われているわけではないのだが、ダート1700〜1800mに限ると、3、2、1、1、5、2、1、4、3、1着。一度も大崩れしたことはない。5着は格上がりに近かった新潟の1000万特別。4着は初めての1600万特別で0.3秒差に負けたときだが、ダート1800mを1分49秒3で乗り切っている。それもハイペースをかかり通しで先行して粘った。
今回の中京ダート1700mは、1、1着。大型馬だが置かれることなく好位追走ができ、早めにスパートするから力を出し切れる。
種牡馬エルコンドルパサーには、アロンダイト、ヴァーミリアンなど迫力のダートのオープン馬がいるが、このゼンノトレヴィもやがては後継種牡馬になれるぐらい出世して不思議ない。母方に配されてきた種牡馬は、ダルシャーン、トップヴィル、サーゲイロード、クレペロ…。成長力と底力が真価だろう。
相手のレベルもきわめて高いが、人気のスマートストリームのほかには、もうこの距離もこなせそうなエイシンロンバード、この距離に1分43秒3(小倉)のある4歳マイネルトラヴェルはぜひ伏兵として加えたい。
東京のブリリアントSは、同じくキャリアの浅い4歳の成長株オリンピアンナイト(父ブライアンズタイム)に期待する。前走は取り消し後で体調一歩。小回りの中京の多頭数でもまれてしまったが、10着とはいえ1.0秒差だけ。条件さえそろえばオープンでも十分通用する。この東京ダート2100mは、3走前に2分10秒8で楽勝している。当時は格上がりで、まだ5戦目だった。今回はバラけてくれるうえ、この頭数。体調も戻った。スケールがフルに爆発するはずだ。