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テレビユー福島賞、灘S

  • 2007年06月29日(金) 12時50分
 この相手なら…で浮上するのは4歳アポロノサトリ(父コジーン)。3歳メジロアダーラは別に、クラス再編成になった6月中旬以降、このメンバーの中で元オープン馬のタガノバスティーユ以下、ライバルと思われた馬がフルゲートで3頭も除外された幸運は大きい。

 アポロノサトリの理想は1400m(全4勝)で、この1200mは1F短いが、3走前の福島民報杯(OP)で1分08秒0。クビ差の2着に突っ込んでいる。1200mの経験は浅かったため、また枠順も内寄りだったため行けず、3コーナーでは最後方グループ。直線はこじあけるように一気に伸びてアンバージャック(日曜の函館スプリントS出走)を、あと一歩のところまで追い詰めた。巧みなコースどりが光ったが、同時に1200mはやや距離不足のアポロノサトリはまだ脚があった印象が強い。

 今回は条件クラスに移動して、明らかにメンバーのレベルは落ちている。幸い今回は外枠を引いたのも、必ずしもダッシュの良くない同馬に好条件だろう。馬格以上に大跳びで、東京でも外に出してから一気に伸びる。

 母の父デキシーランドバンド(その父ノーザンダンサー)不思議なブルードメアサイアーとして成功の種牡馬で、アメリカンボス、デルタブルースの母の父。スタミナ系かというとそんなことはなく、函館スプリントSのブラックバースピン、そしてアポロノサトリの母の父。あとひと伸びの底力を伝えている。

 必ずしも信頼性の高い有力馬は見当たらず、アポロノサトリから少し手広く流したい。

 阪神の灘Sはハンデの大接戦。なぜか阪神の経験は2戦(4、3着)だけだが、スマートストリームは京都より少し時計のかかる阪神ダート向きだろう。3走前の2000mはレコードと0.5秒差。それも上がり37.9秒で伸びている。そうは切れないがバテない強みで抜け出せそうだ。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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