この3600mのレコードは、1994年にエアダブリン(パープルファルコンの父)が記録した3分41秒6。ステイヤー系が少なくなったこと。また、長丁場で厳しい競馬をする騎手が少なくなったこともあり、最近はあまりきつい流れにはならない。
エアダブリンの半弟になるダンスインザダークの産駒が3頭も出走してきた。ダンスインザダークは、母方のスタミナ能力をフルにその産駒に伝え、05年デルタブルース、04年ダイタクバートラム。この重賞勝ち馬を2頭も送っている。ダンスインザダークの産駒だからといってスタミナ型とは限らないが、取捨に迷ったら味方にはなる。ダンスインザダーク産駒の制していない長距離戦は天皇賞・春以外、思いつかないほどだ。
もう1頭、現代にスタミナを伝える種牡馬の代表格がエルコンドルパサー。ジャパンCダートのアロンダイト、ヴァーミリアン。菊花賞のソングオブウインド、そして今回断然人気のトウカイトリックなど、底力溢れるスタミナ型がきわめて多い。
トウカイトリックは昨年はアイポッパーに完敗だったが、走破時計は3分43秒9。3分44秒以内の勝ち馬は、エアダブリン以前も合わせ、昨年のアイポッパー、01年エリモブライアン、そしてエアダブリン。たった3頭しかいないから、トウカイトリックは時計面の裏づけでも強気になれる。今年は万葉S3000m、ダイヤモンドS3400m、阪神大賞典3000m、天皇賞・春3200m。こと3000m以上では2、1、3、3着。すべて「0.0秒差」の接戦に持ち込んでいる。ここは確勝だろう。ルメール騎手は昨年と同じ。
素直に流してもいいが、配当の妙味を求めるなら、前走は脚を余したリキアイサイレンス。メジロブライト産駒のマキハタサイボーグ。そして今回はやけに動きがいいメジロトンキニーズ(父ダンスインザダーク)の3頭を主力としたい。