新星台頭の期待されたセントライト記念を制したのは、立て直してきたシンコウカリドだった。シンコウカリドは春の皐月賞を4着に入っている。ダービーにも出走していた春の実績上位馬だから春の力関係そのままだったことになる。確かに春ほどのイレこみはなかったが、そう大きく成長した印象もなかった。順当な結果は、納得ではあるが、レース直後の宗像調教師のインタビューにもあったように「必ずしも菊花賞にいくとは限らない」。トーンとすると別路線に行く可能性が大きそうだ。今はもう3歳クラシックにとらわれず、早く古馬との対戦が実現した方が面白いのだが、一方では菊花賞が楽しみになるようなスケールを持つ馬に台頭して欲しかった気もする。2着のトレジャーは好走ではあるが、今回は完敗。本質はマイラーに近いのだろう。3着ロードフォレスターは自分でレースを作れない弱みが出た。はっきり東京か新潟の長い直線向きだ。期待したマンハッタンカフェはそつなく乗ったが、残念ながら底力もう一歩だったようだ。3000mは合っていそうだが、菊花賞で通用するとは思えない。レースのレベルは低くはなかったが、どうやら関東馬から菊花賞の伏兵は出現しそうもない。次週の神戸新聞杯の結果にもよるが、主力は関西馬だろう。