毎年のように万馬券になっていたから、秋華賞はどんな結果になるのが順当なのかわからなくなりそうだったが、たぶん今年のような結末が本来の順当なのだろう。1分58秒5の時計は文句なし。
勝ったテイエムオーシャンも、2着のローズバドも、さらには3着レディパステルも強かった。伏兵も道中でそれなりの見せ場を作ったから、波乱に期待したファンも納得するしかなかった。今年の場合、桜花賞の1着馬から3着馬まで、さらにはオークスの1着馬から4着馬までがみんな無事にひと回り成長して出走してきた。夏の上がり馬は少なかったから、春の勢力図が変わっていなかったということだろう。伏兵フローラルグリーンが1000m通過58.4秒で飛ばしてくれてテイエムオーシャンは助かった。折り合いや、仕掛けどころを考える必要がなかった。持てるスピードをフルに発揮することができた。2着のローズバドはスタートで寄られ落馬しそうになる不利があったが、横山典騎手はあわてずに開き直りタメにタメて、インを狙って後方一気。これ以上の乗り方はなかっただろう。負けはしたが見事な騎乗だった。レディパステルは少し外を回る形になったが、馬群にもまれたくないというテーマがあったから仕方がない。
テイエムオーシャンはこのあとエリザベス女王杯に行く予定というが、古馬にはそう強敵もなく、主力になっても不思議はない。やはり今年の3歳馬は牝馬もレベルは高い。