今年の秋もテイエム勢の色が濃くなってきました。秋華賞のテイエムオーシャン、あれなら一気にエリザベス女王杯もとさえ思わせます。世代対決、これまで不利と言われてきた3歳馬、果してその壁を破れるかどうか。強い先行馬がいれば、レースは絶対にくずれることはない、これはセオリーです。京都の内回り二千米というトリッキーなコースで、一番得をしたのはテイエムオーシャンでしょうが、それだけではないでしょう。とにかく、強気なレースさえ出来れば、この世代の牝馬の中では一番だという事を証明してくれました。強い姿を見せつけられた次は、他陣営の新しい出方に注目が集まります。それが競馬を面白くしてくれるのです。レースの前までは3強という呼び方はされなかったのが、これからは3歳牝馬3強の命名で正解でしょう。エリザベス女王杯での世代対決、じっくり楽しみましょう。
この3歳牡馬は強いと言われ続けてきました。果して、牝馬も牡馬と同列に考えられるのか、いよいよ、その答えが出されます。春はサバイバルの様相があまりにも顕著だった牡馬勢も、秋を迎え、どうやら落ち着いてきました。テイエムオペラオー、メイショウドトウ、ステイゴールド等々、年内でターフを去る事が決まっている現状、残るG1戦線で明日を担う勢力がはっきり見えてくるかどうか、そちらの方へと期待感は膨らみます。世代交代という決着がレースの上で見られる事が何よりで、3歳馬には、勇猛果敢に戦ってほしいものです。
そして、武豊騎手の帰国。彼の参戦はまた新たな刺激になります。どこがどう違うのかをしっかり見極めるとき。手綱さばきでこうも馬が走るのかを見せつけてほしいものです。全てが新しくなる、みんなが望んでいる事ではないでしょうか。