東京、中京で行われた競馬は先週で終了。どちらの競馬場に関しても秋まで開催がありませんので、今開催の回顧は次開催時に振り返ることにして、今週から始まる函館、福島、阪神の競馬に関して考察していきたいと思います。
まずは函館。2007年1回函館の開幕週の結果を基に芝レースを考察してみます。最初に重要になるのは「滞在」なのか「直前輸送」かの区別。美浦や栗東で追い切りを消化してから輸送してくるパターンが多いのが開幕週の特徴。しかしTVh杯を7着で負けたグレイトフルタイム(3人気)、奥尻特別を13着で負けたエルロドリゴ(3番人気)など、短距離中距離問わずに成績が奮いません。前走成績が断然抜けていたとしても疑ったかかるべきは「直前輸送」です。
続いて距離別に傾向が出たのは調教本数。1800m、2000mの距離は本数が重要。開幕週で穴を演出したのは奥尻特別を10番人気で勝ったコスモダンスナイトですが、こちらは中3週のローテーションをきっちり3本調教しての出走でした。このレースを2番人気ながら5着に敗れたケンブリッジマイアは中4週のローテーションに2本の調教とやや本数に物足りなさがあったのでしょう。
牝馬の場合はコスモのように馬なり中心の調教でも本数さえ消化していれば問題ありませんが、牡馬の場合は強さのある調教が重要。HTB杯を9着に敗れたマイネルファーマ(3人気)や湯川特別を11着に敗れたマイネルビジュー(3人気)は本数は標準的でしたが、馬なり中心の調教だったことが応えているのでしょう。
1200mに関しては本数は気にする必要はありません。あえて狙いを立てるなら人気薄の牝馬に好走の傾向があります。
福島は2008年1回福島の傾向を踏まえます。芝に関してはトラック調教馬が有利な傾向があり、1200mも例外ではありません。開幕週に行われた吾妻小富士賞では12番人気オースチンローズが、喜多方特別では14番人気ディスパージョンが、それぞれ3着、2着と穴馬券に貢献しています。1200mは坂路追い切りで時計を出した馬が人気する傾向がある距離なのですが、ここ福島ではそのような調教適性は必要なく、トラックで鍛えられた小回り適性が重要になります。
もちろんコーナーを回る数が多い1800m、2000mではその傾向がより一層強くなるので覚えておいてください。
最後に阪神。2008年1回、2回阪神の傾向を踏まえますが、調教傾向が顕著だったのが芝2000m。その代表が1回阪神に行われた但馬Sを単勝6600円の逃げ切りで決めたバトルハートオーの本数多い併用調教。2回阪神になると忘れな草賞を7番人気2着したプティマカロンのような本数多い坂路調教馬が好走しましたが、期間が空いて馬場が回復していることを考えると、1回阪神の傾向に近いのではないかと思います。どちらにしても本数多い調教馬には警戒が必要ですから、今週末に行われるマーメイドSもこの傾向の例外ではありません。詳しくは、
競馬総合チャンネルの「今週の調教Gメン」で解説したいと思います。
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