先週から始まった函館、福島、阪神の競馬。早速、各競馬場の調教タイプを踏まえた結果の検証と、今週末への対策を勉強してみましょう。
福島テレビOPが行われた福島芝。通常は小回りコースのため、普段からコーナーを回る練習をしているトラック調教馬が有利な競馬場。よって福島テレビOPでもトラック調教馬のカネトシツヨシオーが快勝しました。ただ、馬券的に注目したいのはトラックと坂路の併用調教馬。
1日目の未勝利戦・芝2000mでは2頭しか出走していなかった併用調教馬が1、3着。総流しへの抵抗さえなければ、14点で3連複83380円という高配当も容易に的中します。また、同じ1日目の芝1800mで行われたW新横浜開設記念は、4頭出走していた併用調教馬のうち2頭が2、3着。馬券に絡むことはできませんでしたが、8番人気のアクティブアクトが4着だったので、併用調教馬に適性がある馬場であることは間違いありません。1200mではトラック、坂路とも断定しにくい結果になっていますが、中距離では併用調教馬に注目しておくべきでしょう。
ダートに関しては顕著なのは1150m。3レース行われて1〜3着に入った計9頭はすべて坂路もしくは併用調教馬で、トラック単一で調教された馬は馬券に絡んでいません。未勝利戦で2番人気だったコウヨウサルート(6着)、トーセンベルベット(5着)も負けており、過去実績があってもトラック調教馬には適性のない馬場だといえます。
続いて阪神の芝。マーメイドSはあっと驚く大万馬券となりましたが、
競馬総合チャンネルの「速報!調教Gメン」で推奨したソリッドプラチナムが3着。この馬はトラック、坂路を併用した本数多い調教馬でした。1、2着が併用調教馬だったので、ソリッドプラチナムを中心に考えるのであれば、併用調教馬に対してもっと高い評価をしておけばと後悔しています。
やはりコーナー4つを回るコース形態と直線の坂を考えれば、トラックや坂路の単一よりも併用調教馬が有利なのでしょう。もちろん雨の影響で馬場が重たくなったことも運動量の豊富な併用調教馬が好走できる馬場になったことは確かです。
ただ、この時期は梅雨の影響もあって、常時馬場が重くても不思議ない季節。今週末、宝塚記念が行われる距離は更に距離が1F長くなるわけですから、その傾向はより一層強まると考えてもよいでしょう。
詳しくは、
競馬総合チャンネルの「今週の調教Gメン」で解説しますが、前日に芝2000mで行われる京橋特別や当日に同距離で行われる香住特別で、どの程度時計が掛かって、どのような調教タイプが好走しているかを参考にすることも、宝塚記念で好走する調教タイプを予測する上で重要なレースになるでしょう。
雨の影響を受けて時計の速かった阪神ダートですが、調教傾向が出たのは1800m。1日目はスパルタの併用調教だったフォルテが未勝利戦で逃げ切りを決めて単勝5210円。続く2日目はフォルテと同じ調教タイプのイコールパートナー(単勝350円)、ゴッドエンブレム(単勝690円)が好位置から先頭を捕えて1着でゴール。阪神の開幕週では「スパルタ併用」が無敵の調教適性を見せました。
そして、フォルテが勝ったレースでは2着にトラックで一杯に追われたニホンピロルブラが入って馬連35150円、イコールパートナーが勝ったレースでも同じくトラックで一杯に追われたキュンキュンハートが入って馬連3450円。この条件では「一杯に追われている」ことが非常に重要で、軸を決めることができない場合はボックスで攻めれば思わぬ高配当も十分に考えられます。
函館に関しては先週当コラムで「直前輸送組は不振」と明記しながらもHTB杯のフレアリングベストなど人気薄が好走。コラムを参考にしてくださった方々には誠に申し訳ない結果となりましたが、直前輸送組で好走した馬のほどんどは調教本数が多い馬だったので、輸送に関する状況よりも調教内容が重視された馬場だったと前向きに解釈します。ですから今週も函館の芝は調教本数や追い切りの強さに注目したいと思います。
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