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【阪神JFなど予想】アランカールら有力馬たちの状態は? 調教内容をジャッジ

  • 2025年12月10日(水) 18時00分

注目の2歳GI戦線をはじめ重賞目白押し


 先週のチャンピオンズC。◎ラムジェットとメイショウハリオが外から伸びてきた時に「一緒に来い!」と応援するも、途中でウィルソンテソーロがダブルハートボンドの内にいると知った時、「いや、だったらラムジェットが3着じゃないと!」と応援を切り替え。2着馬がいなければ、なんていうのは、馬券の常でラムジェットがなんとか3着に入ってくれたことを喜ぶべきですね。

 今週は阪神JF。1勝馬の抽選がありますが、個人的には収得賞金900万以上の馬たちにチャンスがあると思っています。中日新聞杯、カペラSと他にも重賞目白押しで、今週もウマい馬券をよろしくお願いします。

【中日新聞杯/シェイクユアハート】

 新潟記念こそ二桁着順に崩れましたが、これは前日輸送だったり、直線の長くて広いコースだったりが敗因だと考えてよいでしょう。左回り自体は中京での実績があるので、さほど気にすることではないと考えています。

 調教内容はいつも通り、1週前追い切りが坂路で4F53.3秒。前走時が4F52.9秒ですから、ほぼ同じといってよいと思います。ただ「開催おすすめの調教適性」にも記したように、中京芝2000mは併用有利。そこがどうかです。

【中日新聞杯/ファミリータイム】

 石坂公一厩舎は1週前追い切りがCWというパターンが多いのですが、この馬の場合は1週前追いも最終追い切りも坂路。週末にCWを併用していますが、これが左回りでの追い切り。この追い切りが中京での[3-2-0-1]という成績に表れているように思います。

 調教適性では併用系統はベストですし、調教量も十分。ただ、2週前追い切り、1週前追いともに併せ馬で遅れた点。これが判断の難しいところで、この距離での差し遅れという懸念も出てきます。

調教Gメン研究所

調教適性がベストなファミリータイム(12月9日撮影)


【カペラS/テーオーエルビス】

 1勝クラスから3連勝でオープン入り。競馬場は違いますが、1勝クラスを1分12秒0で勝って、2勝クラスは1分11秒2、そして3勝クラスは1分10秒5と上のクラスに行けばいくほど時計を詰めるという理想的な勝ち方をしています。

 調教内容に関しては今回も順調。最終追い切りは坂路で4F目11.9秒の最速ラップを踏んでおり、11秒台が4頭しかいなかった10日の栗東坂路では優秀なラップです。脚力は間違いありませんが、あとは初めての中山がどうかというところだけでしょう。

【阪神JF/アランカール】

 野路菊S以来のレースになりますが、追い切り本数はたったの4本。通常のローテーションからの本数判定では少ないとみなします。ただ、この馬自身はその野路菊Sが2ヶ月半ぶりで4本の追い切りでしたから、そういった意味では全く問題ないと思います。

 よって、追い切りは本数よりも質勝負。北村友一騎手が跨った、CWでの3頭併せは最後方から追走して最先着。手応えに余裕がある、素晴らしい走りでしたし、前走のレース内容を見ても分かるようにポテンシャルの高さはGI級。それを発揮できる状態にあるのは間違いないでしょう。

調教Gメン研究所

アランカールはGI級の素質を発揮できる状態(12月9日撮影)


【阪神JF/マーゴットラヴミー】

 白菊賞から中1週での参戦。すでに調べた方はいると思いますが、このローテで阪神JF馬券圏内に入ったのは2017年リリーノーブル1頭だけ。そのリリーノーブルと同じ2戦2勝なら、という考えは間違っていないと思いますし、2023年に2戦2勝のプシプシーナが15着だったので、このデータをどう捉えるかは個人差がありそうです。

 デビュー前の追い切り内容、そして中6週の追い切り内容、ともに決して派手な時計は出ていません。そういった意味ではもっと長い距離でも好走できそうなタフさがあって、中1週でテンションどうこうというタイプではなさそう。本当に取捨の難しいところですが、調整自体は順調だと思います。

調教Gメン研究所

調整は順調なマーゴットラヴミー(12月9日撮影)


◆注目の2歳戦

・12/6 葉牡丹賞【サノノグレーター】(4人/1着) 将来有望調教該当<1頭>

 左回り経験しかない馬の葉牡丹賞勝ちというのはかなり珍しいケースだと思います。ここをレコード勝ちしたことで、今後の中山でも東京でも好走できそうという柔軟性は大きな武器になりそう。ただ、将来有望調教馬は1頭しかおらず3着でしたから、レコード勝ちというほどのレベルの高さかどうかは微妙です。

◆開催おすすめの調教適性

<中京芝2000m>
◎追い切り本数が標準以上の併用系統の調教タイプ
○最終追い切りが坂路馬場で4F目最速ラップ

 初日に2レース行われた中京芝2000mでしたが、未勝利は調教適性に該当した馬の好走ではありませんでしたが、1勝クラスは1着標準多め併用、2着乗込坂路主体、3着標準多め併用ということで、◎だけでなく、追い切り本数が多いという共通点もありました。勝ち時計は1分59秒0でしたが、運動量が必要な馬場といってもよいかもしれません。

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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