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スピードに秀でたエンパイアメーカー産駒に期待/オアシスS

  • 2019年04月19日(金) 18時03分

およそ半世紀も前のアメリカ血統が花開く可能性も


 1週前の第一回登録馬が36頭のLレース。4-5歳馬が「8頭」。6-8歳馬が「8頭」という組み合わせになった。若い4歳馬で出走できたのは条件賞金2400万円に達していた「アルクトス、マリームーン」の2頭だけ。1600万条件を突破して勢いに乗るこの2頭の上昇度には注目しなければならない。

 もうひとつのポイントは、賞金別定なので、7歳ドリームキラリが59キロ、ブラゾンドゥリスは58キロ。8歳サングラスは57キロ…など、現在は必ずしも重賞級ではないベテランの負担重量が総じて4-6歳馬よりきびしいこと。

 狙いの中心は、ここで着実に賞金を加算し、これからビッグレースに挑戦の態勢(獲得賞金ランキングアップ)を整えたい4-5馬か。

 5歳スマートダンディー、タガノディグオの父は、日本での5年間(2011-15年)の供用でもうひとつ成功しなかった種牡馬エンパイアメーカー(父アンブライドルド)。協会の種牡馬だったため、公営に登録される産駒が多く、その多くが2歳初期にダート1000-1200mなど短距離ばかりに出走したため、スプリンター系ではないエンパイアメーカー(2012年の北米チャンピオンサイアー)の評価は下がることになった残念な事情もある。

 残してきたパイオニアオブザナイルが3冠馬アメリカンファラオの父となったほか、ロイラルデルタなどが多くのGIを勝ち、2016年(16歳時)からアメリカに買い戻された。種牡馬としてもっとも優れた産駒を送ることが多い15歳前後の最盛期に活躍できなかったのは痛いが、再びエース級に返り咲く可能性はある。

 輸入される前の産駒フェデラリスト、イジゲンなどに比べると、タガノディグオ(4勝)もスマートダンディー(6勝)もまだ物足りないが、早熟系ではない。これから本格化がある。とくにスマートダンディーはOPに昇級して2、1着。スピード能力があるのが強みだろう(ミスタープロスペクターの4×4)。

 近親に著名馬はいないが、6代母モナーキー(1957年)は、アメリカが送った歴史的名馬ラウンドテーブル(66戦43勝)の3歳下の全妹。この牝馬も北米で16戦7勝した。
 
 ラウンドテーブル(1954年。父プリンスキロ)の系統は、もともと母方に入って強い影響力を伝えるのがその真価であり、代を経ても評価を失わないケースが多い。といってさすがに半世紀も前のプリンスキロ系の影響力がまだ残るなどとは考えられないが、アメリカ血統らしく適性の高い左回りで、現代のエンパイアメーカーの血と、すでに古典の世界になったプリンスキロ系の血が連結して花開く可能性はある。現代に蘇ったボールドルーラー(1954年)系のように…。

 スマートダンディーは、休み明け初戦はもたつくケースが多いが、それ以外は【6-3-1-0】。今回は好調をキープしている。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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