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【エリザベス女王杯】若き天才も認めた4歳馬が意地を見せる

  • 2019年11月09日(土) 18時00分

父系と母系の血脈に確かな裏打ち


 人気の中心3歳ラヴズオンリーユー(父ディープインパクト)には大変な記録がかかっている。オークスを史上最少キャリア記録タイの4戦目で勝ったこの馬がエリザベス女王杯を勝つと、3歳以上になった1996年以降、5戦目でこのGIを制する最少キャリア記録になる。3歳の、無敗のオークス→エリザベス女王杯連勝馬誕生となる。

 また、デビュー5戦目で「古馬GI」制覇も、ファインモーション、フィエールマンなどの6戦目を更新する史上初の記録になる(グレード制導入の1984年以降)。

 同じ3歳クロノジェネシス(父バゴ)と人気を分け合うが、3歳馬のエリザベス女王杯成績は23年間、115頭の出走で【8-7-4-96】。連対率.130であり、そう簡単ではない。

 4歳馬の成績は、120頭の出走で【10-10-12-88】。連対率.167。さして変わらないが、2014年にラキシス、2015年にマリアライトなど、タフな成長力を味方に重賞未勝利馬でも勝ってしまうのが古馬の4歳馬。ただし、『年齢を問わず、JRA重賞1-2着がなく、かつ、果敢なGIへの挑戦記録もなくて連対したのは、2013年の2着馬3歳のラキシスただ1頭』という記録はある。消去法は取らないので、ポンデザールも、センテリュオも候補の中に入れるつもりだが、今年はほかに、ブライトムーン、アルメリアブルーム、ミスマンマミーアもこのめったに台頭できない馬に相当する。

 狙いたいのは、4歳ウラヌスチャーム(父ルーラーシップ)。ランクは下だが、今春1月、O.マーフィー騎乗で芝2200mの迎春Sを差し切ってオープン入り。昨年12月から約1カ月半の短期免許で25勝もしたマーフィーは、最後まで懸命にしぶとく伸びたこのウラヌスチャームを、印象に残る牝馬に挙げている。

 その後の重賞は「4、2、4、7着」だが、京都大賞典の0秒8差以外は「0秒2差以内」の接戦。3走前の中山牝馬Sは勝ったフロンテアクイーンとハナ差。勝ったと見えた微差だった。

 ウラヌスチャームの3代母オプティミスティックギャル(米)は、GIを6勝の活躍馬(10Fの2勝を含む)。牝系は以前から日本に関係が深い人気の牝系で、01年のエリザベス女王杯を制し、現在は大きなファミリーを発展させるトゥザヴィクトリーがこの一族の代表馬になる。

 父ルーラーシップは、目下種牡馬総合ランキング6位(8日終了現在)。大活躍の3位ロードカナロアとともに、キングカメハメハ(5位)の有力後継馬に急上昇している。

 産駒のメールドグラースは5日のメルボルンCを小差6着に破れたが、それまで今年6連勝。ムイトオブリガードが3日のAR共和国杯を制すなど、成長力あふれる産駒の活躍が光っている。ウラヌスチャームもそろそろ本格化するはずだ。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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