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【大阪杯】この舞台だからこその戦い方がある

  • 2020年04月04日(土) 12時00分

ダービー馬を含めどれが主役に輝やくか


 普段はほかの草木に主役の座を譲っている小さなムスカリの花。それが先週の雪の日、このときとばかりに存在を誇示していた。庭一面の白い雪の下から、青紫の小さなぶどうの房のような花が、いくつも突き出ていたのだ。ほかの全ては雪に埋もれている。そのムスカリも、細い葉の部分は隠れていて、立っているのは、小さな花とそれを支える棒状の茎だけ。幻想的な世界が広がっていたのだ。

 雪に浮ぶムスカリの花、静かにそこにあるだけだが、美しい風景に見入ってしまった。

 春のこの時期に咲くムスカリは、降雪があったことでその存在を示したが、古馬中距離王決定戦の大阪杯は、阪神内回りの2000米が舞台だからこその戦い方があり、それにふさわしいものが輝やいてきた。

 GIに昇格した2017年以降の3年間、いずれも4コーナーで4番手以内の馬が勝っており、それだけの器用さがもとめられている。それ以前の、春のタイトル戦のステップレースだった頃とは、明きらかに異なっている。それとペースが速くならないというのも特徴といえる。

 2年前に勝ったスワーヴリチャードは外の15番枠だったが、1000米61秒1のスローになると途中から一気に先頭に立ち、そのまま逃げ込んでいた。前年のダービー2着馬、ペースの遅かった有馬記念は大外から追い込んだが4着。前哨戦の金鯱賞ではスローペースの2番手につけて勝っていた。

 2年前の3着馬が、同期の皐月賞馬アルアインで、中団から動いたが位置どりの差が大きかった。そのアルアインが昨年は3番枠から4番手で流れにのり、理想的なかたちで皐月賞から2年ぶりの勝利を飾っている。

 大阪杯は、まず内枠が歓迎であること。4つのコーナーの2000米で好位につける脚があること。ペースが上がらないので道中の我慢がきくこと。それに初代覇者キタサンブラックのように先行力があって正攻法で戦えることが肝要だ。少なくとも各出走馬は、こんなことを目安にここに登場している。

 今年も、4歳馬と5歳馬の中から選びたいが、5頭のGI馬を相手に中山記念を理想的な運びで完勝したダノンキングリーが、無冠を返上するチャンスとみた。長距離輸送のリスクを減らす意味で早目に西下してそなえていた。そして同じ4歳から牝馬のクロノジェネシスを。京都記念をブエナビスタ以来の牝馬の優勝で飾ったが、好位につけられ、長く脚を使えるのがいい。

 5歳馬では海外でなくこちらを早く選んでいたブラストワンピース、ドバイは登録だけでこちらに来た牝馬ラッキーライラックを。カイバを食べるので手加減せずケイコが出来ているので、この牝馬も走れる条件が揃っている。

 今週からBコースの阪神、ダービー馬を含めどれが主役に輝やくか。

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ラジオたんぱアナウンサー時代は、日本ダービーの実況を16年間担当。また、プロ野球実況中継などスポーツアナとして従事。熱狂的な阪神タイガースファンとしても知られる。

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