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【阪神大賞典予想】有力馬ばかりで甲乙付け難い?

  • 2024年03月15日(金) 18時00分

注目は日経新春杯から来た1・2着馬


 かなり人気割れしそうで人気順も読めない今年の阪神大賞典だが、まずはGI・GIIから来た馬に注目すべきか。

 日経新春杯からは1・2着馬が参戦。ブローザホーンはエピファネイア産駒で晩成だけに、長距離になってさらに楽しめそうな雰囲気がある。前走もそれなりのハンデを背負って勝ったし、脚質に自在性があるのは強み。戦略と展開が噛みあえば勝ち切れる。

 サヴォーナは菊花賞で捲りを見せたが、初手から位置を取れればその方が無難だろう。この距離になると最後は全馬がある程度疲れて脚色がほぼ一緒になり前残りがきくこともあるし、そのような形では強みを発揮する。

 シルヴァーソニックはほぼ1年ぶりの競馬だが、一昨年の3着馬だし格とステイヤー適性の両方を持っていることは明らか。昔と今とでは休み明けへの考え方や仕上げの技術も異なるので、いきなり好走してくる可能性はある。

 ディープボンドは年齢的にややしんどくなっている可能性はあるが、ここ二走はGIだし、長距離GIIになれば結果が変わってくる可能性もある。このところ差しに構えることが多いが、積極的に展開を動かしてスタミナ色の強い形に持っていきたい。

 テーオーロイヤルは一昨年の天皇賞(春)3着だし、ここ二走長距離重賞で2・1着。当然阪神大賞典でも……と思ってしまうところだが、ステイヤーズSやダイヤモンドSの好走馬はその後のGI・GIIで意外と走れないことも多い。その傾向を覆すことができるかどうか。

 ステイヤーズS4着、ダイヤモンドS3着のワープスピードは単純に着順で考えるとテーオーロイヤルより一枚下ということになってしまう。ここよりも、いったん2400〜2500mあたりを使ったあと、また長距離に戻ったタイミングで買いたいように思う。

 ゴールデンスナップは準オープンの身ながら参戦。いきなり別定GIIはしんどいように思うが、相手なりに走れる馬ではある。3着なら……と思って買うと4・5着になってしまいそうな予感はあるが、見せ場は作れるはずだ。

 個人的にちょっと気になるのがディアスティマ。2ケタ着順を連発した後だが、タイプ的に崩れるときは大きく崩れることもある馬。ハナに行く可能性もそれなりにあるわけで、展開ひとつで粘り込む可能性は視野に入れておきたい。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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