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距離短縮組の成績低下/マイルCS

  • 2018年11月13日(火) 12時00分

マイルが上限の馬は苦戦することもあったが…


 1984年の距離体系整備以降、マイル路線というのはひとつの路線として整備されてきたはずだが、それでも中距離路線のほうが選手層が厚いという傾向はあった。

 マイルCSにおいては天皇賞秋や毎日王冠から距離短縮で来る組のほうが結果も出ていたし、逆にマイルが距離の上限という馬は苦戦することもけっこうあった。本来トライアル的な存在であるスワンS組が本番に結びついていなかったのも、スワンSがスプリント寄りのレース(いまはそうでもなくなっている)であるから、というのが筆者の解釈であった。

 しかしここ数年その傾向が当てはまらなくなってきていることは感じていたので改めて整理してみたところ、やはり傾向は変わりつつあるようだ。

 過去10年の距離変動別成績(前走芝のみ)を見てみると、距離短縮組は複勝率15.0%。距離延長組が18.4%、同距離(前走もマイル)組が17.4%なので、それよりも低い。回収率も距離短縮組は単46%・複42%でかなり低い。特に距離短縮で前走6着以下の馬は[1-0-0-27]と12年サダムパテック以外全滅している。

 その前の10年(98〜07年)はどうかというと、距離短縮組の複勝率は22.6%。同距離組9.1%、距離延長組17.7%に比べて高かった。さらにその前の10年(88〜97年)は距離短縮組が22.7%に対して同距離組16.0%、距離延長組17.4%。ここも距離短縮組がいちばん高くなっている。

 今年の登録馬でいうと、毎日王冠からアエロリットなど4頭、天皇賞秋から2頭が距離短縮に該当する。6頭中4頭くらいは本命候補になりうる馬だと思うが、このところの傾向を考えると取り扱いは慎重に、この組ばかりの組み合わせが増えないようにする必要はありそうだ。

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登録済

1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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