サマー2000シリーズ第4戦「第51回
札幌記念・GII」(芝2000m)は23日、札幌11Rに15頭で争われ、5番人気の
ディサイファ(美浦・小島太)が、好位から抜け出す正攻法の競馬で3つ目の重賞タイトルを獲得。GI馬2頭をはじめとした強敵を撃破し、秋のGI獲りへ弾みをつけた。好スタートから3番手のポジションで、6番人気の
トウケイヘイロー(9着)が引っ張る流れにスムーズに乗ると、3コーナー過ぎから2番手に進出し前を射程圏に。直線では早めに先頭に躍り出る積極策で、大外から猛追してきた8番人気の
ヒットザターゲット(2着)を頭差しのいでゴール。勝ちタイムは1分59秒0。さらに頭差の3着には最内から4番人気の
ダービーフィズが入線。なお、1番人気の
トーホウジャッカルは8着、2番人気の
ラキシスは5着にそれぞれ敗れた。
「強かったですね。外からすごい脚で(2着馬が)来たし、一瞬かわされたかと思った。よくしのいでくれた」と四位はパートナーをたたえた。
レース前、小島太師は「積極的に行ってくれ」と指示を出した。この日の札幌芝は、10Rまでの6戦中5戦で4角6番手以内の馬が勝利。馬場傾向を見極めた陣営の策が、見事に当たった。
仕上げも完璧。久々の実戦だったが、馬体重は増減なし。レース前の装鞍所では小島良助手の右肘を蹴るほど、抜群の気合乗りを見せていた。レース後、同助手は赤く腫れ上がった患部に目をやり「痛いけど許す。勝ってくれたからね」と満面の笑みを浮かべた。
今後は、
毎日王冠(10月11日・東京、芝1800m)を
ステップに
天皇賞・秋(11月1日・東京、芝2000m)でGI初Vを狙う。「去年(の秋のGI戦線)はダメだったが、今年はどれくらいやれるか楽しみ」と四位。進化を続ける6歳馬が、悲願の
ビッグタイトルへと突き進む。
提供:デイリースポーツ