この夏、函館、札幌とス
プリント戦で2連勝と勢いに乗る
ウキヨノカゼ(牝5・美浦・
菊沢隆徳)。最終追い切りの手綱を自ら取った菊沢調教師が共同記者会見に応じた。
(GIに臨むにあたって、ジョッキー時代との違いは?)
「ジョッキーの頃もGIに乗る機会はさほど多くはなかったので、調教師となってからもGIに臨むにあたっては、騎手時代とはさほど違いはないですね」
(最終追い切りについて)
「先週の金曜日にウッドチップコースで1週前追い切りを行い、ある程度馬を仕上げる調教をしました。今日は前に2頭馬を置いて、それを追いかけるという形でした。仕掛ければあっという間に追いついてしまう手応えでしたので、直前ということもあり、気持ちを乗せて息を整えるような調教をしました」
(引き続き良い状態で?)
「そうですね。あと前走は下見所での気合い乗りが強かったので、今回中山のGIでどのような状況になるかが少し心配です。今のところは、この馬としては落ち着いている方だと思います」
(デビューしてすぐに重賞を勝ち、その後は長期休養をして苦労もあったと思うが?)
「当時はショックでした。でもまた切り替えて牧場関係者とも相談しながら、乗り込むまでに時間もかかりましたが、人間が思う以上に回復が早かったので、あとはどこで始動をさせるかを見極めるのに時間をかけました」
(復帰後はマイルを中心に使い、ス
プリントに切り替えて結果が出たことについて)
「復帰して2戦、3戦とどうしても道中一生懸命走りたがるんですね。それで終いがちょっと物足らないというレースが続きましたし、お母さん(
アドマイヤダッシュ)にも乗っていた経験から、短距離指向が強くなってきたのかなという思いもありました。それで少し距離を縮めて、前半の行きっぷりを終いにかける方に転換できないかを試したいなと考えていました」
(ス
プリント2連勝で臨む中山の1200mについて)
「北海道での2戦で想像以上のパフォーマンスを見せてくれて、驚きの方が大きいですね。幸い馬のダメージも少なかったので、この勢いでというわけではないですけど、秋のGI、1200といえば
スプリンターズSなので、うまく挑戦できれば良いなと思っていました」
(当日はどのようなレースを?)
「ここ2戦と同じように、後方から終い脚を伸ばしてという形ですね。強いメンバーですので、どのくらい通用するのかを見てみたいと思います」
(ファンへのメッセージを)
「
ウキヨノカゼ、いろいろ途中苦労もありましたが、このようにGIの舞台に出走させることができますので、温かく応援してください」
(取材・写真:佐々木祥恵)