発馬難という春からの課題は残した一方で、
オークス馬としての体面は保った。
ローズS2着からの巻き返しをもくろむ
ミッキークイーンが、主役としてラスト1冠に臨む。
1週前は浜中を背に追われ、栗東CWで5F72秒8-12秒4(馬なり)「前走時のケイコの動きも良かったですが、状態が安定しているのは何よりです。一度使って馬体に張りが出てきましたよ」とフィジカル面の上積み加算にうなずく池江師。前走時に追い切りの手綱を取った岩崎助手も「中間のカイ食いはいいし、体も減っていません。もともと、緩いところのある馬ですが、前走を使ったことで締まりが出た感じ」と万全の状態を強調する。
これまで3冠牝馬4頭以外に
オークス&
秋華賞の2冠を制したのは97年
メジロドーベル、06年
カワカミプリンセス、13年
メイショウマンボの3頭。それらに続く偉業に挑む。非凡な能力を持つことはいまさら言うまでもなく、夏を無事に過ごすことには成功した。
あとはゲートだけ。「内回りですからね。出遅れると致命的になる。五分に出て中団にさえいれば」トレーナーは願うように話す。
できれば前哨戦で不安の芽は取り除いておきたかった。だが、課題を残したままの2着。それによって、新興勢力の台頭も許した。「これまでで五分に出たのは
オークスだけ。ゲートの中で前脚を動かしてしまう。出れば抑えは利く馬なんです。その分、伸びてくれますから」と、昨年の
ショウナンパンドラに続くレース連覇を狙う浜中は言う。そこさえクリアすれば牝馬2冠への道も難しいミッションではない。
提供:デイリースポーツ