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ゴールドアクターは有馬記念へ、中川師「胸を借りる気持ちで臨みたい」

  • 2015年11月20日(金) 18時10分
 アルゼンチン共和国杯(GII)に優勝したゴールドアクター(牡4)。JCには参戦せず、放牧を挟んで有馬記念に向かうことを陣営は表明している。ジャパンCに出走しなかった経緯を含めて、ゴールドアクターについて管理する中川公成調教師に話を聞いた。

 デビューは2歳の11月の東京競馬場。芝2000mの新馬戦でデビューし、勝ち馬から0.6秒差の7着だった。年明けの中山競馬場の芝2200m戦で、未勝利脱出を果たした。

「切れはないけど、スタミナがありそうな感じでしたね。体型的にも、そう感じました」

 しかし、ゴールドアクターにはウイークポイントがあった。

「トモが緩かったんです。4歳の初めくらいまでずっとですね」

 それでも、昨年秋の菊花賞(GI)では、トーホウジャッカルの3着と健闘し、能力の高さと長距離適性を示している。だがその後、ゴールドアクターは8か月半の長期休養に入った。

「やはり後ろの方に疲れが出て放牧に出ました。途中1度帰厩させたのですが、まだ本物ではなかったので笹針をしてじっくり休ませました」

 このオーバーホールが功を奏し、今年7月の函館で復帰した同馬は洞爺湖特別(1000万下・1着)で快勝すると、10月のオクトーバーS(1600万下)でも昇級戦をあっさり勝ち上がり、アルゼンチン共和国杯では堂々1番人気に推され、粘るメイショウカドマツをゴール前でねじ伏せて、見事人気に応えた。

「トモの緩さはだいぶ解消されてきました。あの馬場(重)でも競馬ができましたし、力をつけてきていると感じました」と中川師はレースを振り返る。

 アルゼンチン共和国杯(1着)からジャパンC制覇と、父スクリーンヒーローと同じローテーションを歩むのかに注目されたが、放牧を挟んで有馬記念への出走が決まった。

オクトーバーSからアルゼンチンまで中3週でしたし、それでジャパンCとなると今度は中2週になります。そのローテ―ションだときついかなと思いましたし、JCに向かわないことはオーナーとも相談して、最初から決めていました」

 JCに参戦せずに有馬記念を選択した経緯を、師はこう説明した。アルゼンチン共和国杯の疲れを癒したゴールドアクターは、来週中に美浦に帰厩予定だ。

「スタートが良いですし、二の脚もあります。道中の折り合いもついて、競馬がとても上手な馬です。今のところは言うことはありません。今度はメンバーが揃いますから、強い馬たちの胸を借りるという気持ちで臨みたいですね」

 中川師の言葉はあくまで謙虚だが、レースセンスが高い上にトモの緩さも解消されてきたとあれば、強敵揃いの有馬記念でアッと言わせる場面があっても不思議ではなさそうだ。
(取材・写真:佐々木祥恵)

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