GI馬9頭の競演を制した。「第32回
マイルCS・GI」(芝1600m)は22日、京都11Rに18頭で争われ、4番人気の
モーリス(美浦・堀)が1分32秒8のタイムで07年
ダイワメジャー以来となる同一年の春秋マイルGI制覇を達成した。1馬身1/4差の2着は2番人気の
フィエロ。さらに首差の3着は内から伸びた1番人気
イスラボニータが入った。
着実に進化を遂げてターフに帰ってきた。「輸送でイレ込みが心配だったから、パドックでまたがってから丁寧に丁寧に馬を扱っていた。でも、大丈夫だったね。ゲートも良かった」とムーア。好スタートを切ると、中団でピタリと折り合う。絶好の手応えで4角を回ると、内でもがくラ
イバルたちを尻目に、疾風のごとく栄光のゴールを駆け抜けた。上がり3F33秒1は勝ち馬としてはレース史上最速だった。
レース前日、京都までの輸送に費やした時間は予定より大幅遅れの約11時間半。そんな中での勝利に、堀師も手放しで喜んだ。「仕上がりは良かったけど、渋滞は誤算だった。でも、馬が乗り越えてくれました。きょうも落ち着いていたし、
安田記念の方が気負っていたくらい。だいぶ大人になったのかな」と成長ぶりに目を細めた。
次走は「この後の状態を見て」と前置きし、
香港C(12月13日・シャティン、芝2000m)か
香港マイル(同、芝1600m)を視野に入れる。条件戦から5連勝で偉業を達成し、絶対王者の地位を築いた
モーリス。マイル界に新たな時代が到来した。
提供:デイリースポーツ