攻める必要はない。
キャンディバローズは栗東坂路でソフト仕上げ。最初の1Fを17秒6の遅いラップで入ると、14秒3、13秒3、12秒6と徐々に加速。馬場の真ん中を駆け上がり、4F57秒8-40秒2-12秒6を計時した。「ゆったり入って最後の1Fを伸ばすようにという指示。途中で2頭に抜かれても力まなかったし、伸ばした感じも良かった」。またがった安藤助手は満足げにした。
動きを見守った矢作師もうなずく。「予定通り。先週負荷をかけたので3Fだけ。そのための木曜追い。前走を使った分、いいと思う」。1週前に息も体もできている。小柄な体を考慮し、レースまでの間隔が詰まった木曜追いを選択した。
デビュー戦は3キロの斤量差もあって2着に敗れたが、2戦目は鮮やかなレコード勝ち。そして2カ月半ぶりだった前走は重賞Vと、勢いは増すばかりだ。「センスがいいし、勝負強い。人に従順で操縦性が高い。デビュー前からそう感じていたから、新馬戦も負けるとは思わなかった。完成度が高い」。指揮官はセールスポイントを並べて胸を張った。小さな体の重賞ウイナーが女王の座を狙う。
提供:デイリースポーツ