27日に中京競馬場で行われた
高松宮記念は、
藤岡健一厩舎の
ビッグアーサーが1分6秒7のレコードタイムで制した。翌28日早朝、同馬は栗東トレセンの自厩舎で
リラックスした様子ですごしていた。
「速い時計での決着となりましたが、いまのところガクンと疲れを見せてはいませんよ。カイバも食べていますし、いつもと変わらずのんびりすごしています」と担当の犬山助手。
2002年に開業した藤岡厩舎だが、これまでGIは2着が最高。
ビッグアーサーもデビューの未勝利戦から準オープンの水無月Sまで5連勝、デビュー戦以外はすべて1番人気と重賞制覇の期待を集めてきたが勝ちきれないレースが続いた。
「以前から重賞はもちろんGIを期待できる馬だと思っていたので、とにかく勝ててホッとしています」と犬山助手は安堵の表情を見せた。
ホッとした理由はもうひとつある。賞金を獲得したことで、今後はローテーションが組みやすくなったことだ。
「昨年秋の
スプリンターズSは賞金が足りずに出走できず、悔しい思いをしましたからね。これからは出たいレースに出れる。これが何より大きいです」
今後の具体的な予定は決まっていないが、短距離路線を歩む見込みだ。
(取材・写真:花岡貴子)